食材には、それひとつできちんと栄養がありますが、一緒に食べるとそれぞれの良さをさらに発揮できる「食べ合わせ」があります。せっかく食べるなら、食材が持つチカラを最大限に引き出してあげたいですよね。
自分の体が求める栄養素を効果的に摂るために、今回は栄養満点のスーパーフード「大豆」とのオススメ食べ合わせを6つご紹介します!
一緒に食べたら、もっとうれしい! 大豆とのスゴイ食べ合わせ・6選
01. サラサラ流れる体をつくりたいなら…
【大豆+わかめ・昆布(海藻類)】
まず最初のおすすめは、わかめ・昆布です。
大豆製品と海藻類の食べ合わせと聞くと、豆腐・味噌・わかめの入ったお味噌汁を思い浮かべる方も多いのでは? この食べ合わせ、実は体内のサラサラ維持にとてもいい働きをするんです。
大豆に含まれる「サポニン」には、血栓のもととなって動脈硬化を促進させる「過酸化脂質」を抑制する働きがあります。しかし、大豆は体に大切な「ヨウ素」まで排出する一面もあるため、ヨウ素が豊富なわかめや昆布といった海藻を合わせると良いと言われています。
昔ながらの日本食は、とても理にかなった食べ合わせだったんですね。
02.カラダの巡りが気になるなら…
【大豆+ウコン+クミン】
ちょっとエスニックな、この組み合わせ。大豆、ウコン、クミンにはどれも血流をよくする働きがあると言われており、巡りをよくしたい方、顔色やくすみが気になる方、血栓予防がしたい方にうってつけの食べ合わせです。
特にウコンとクミンは、女性の多くが悩まされる冷えやむくみをケアしてくれる食材です。“食べる漢方”とも呼ばれるこれらのスパイスを大豆と組み合わせるなら、大豆の水煮を使ったスパイスカレーなどがおすすめ!
大豆麺「九州まーめん」もエスニックな料理とは相性バツグンなので、ウコンやクミンたっぷりの具材と合わせてみてくださいね。
03. イライラ…リラックスしたいなら。
【大豆+玉ねぎ】
大豆と玉ねぎは、巡りにうれしい組み合わせ。体の巡りがスムーズにいかないことから起こる冷えなどで体がどんより重くなると気分も沈みがちになります。
そこで活躍するのが玉ねぎに含まれる「ケルセチン」。フラボノイドの一種であるケルセチンは、血行に働きかける作用があるので巡り対策にうれしい成分。さらに玉ねぎに含まれる「硫化アリル」は、ビタミンB1と結合してその吸収を促進する働きがあり、ビタミンB1不足から起こる疲労感やイライラなどを和らげてくれる優れものです。
漢方の世界でも、イライラ緩和として玉ねぎが重宝されているほど。ぜひ大豆の「たんぱく質」や「カルシウム」と組み合わせて、心身のリラックスに活用しましょう。
04. 手軽にエイジングケアしたいなら…
【大豆+鮭】
カルシウムの摂取を助け、丈夫な骨を作るために必要な栄養素「ビタミンD」が豊富な鮭。なぜ大豆と相性がいいかと言うと、大豆に含まれている「大豆イソフラボン」が、体内のビタミンDの量を増やしてくれる作用があるから。一緒に摂ると効率的なんですね。
さらに、鮭には「アスタキサンチン」という抗酸化力の高い成分も豊富。イソフラボンなど、女性に嬉しい栄養たっぷりの大豆と一緒に摂ると、エイジングケアもばっちり!
鮭と大豆の炊き込みごはんなども人気メニューですが、もっと低糖質に楽しむなら、九州まーめんのサーモンクリームパスタなどはいかがでしょうか?
05. ビタミンAで若々しく!
【大豆+ニンジン】
免疫機能や妊娠・出産のためのからだづくり、若々しさの維持にも活躍する栄養素・ビタミンA。身近な食材で摂取するなら、体内でビタミンAに変わる「β-カロチン」が豊富なニンジンがおすすめです。
そして「大豆サポニン」には、ビタミンAの吸収を促進する働きが。大豆とニンジンの食べ合わせは、女性にとって強い味方になるのです。和え物にしたり、お味噌汁で楽しんだり。手軽に始めやすい組み合わせですね。
06. 骨美人になりたいなら…
【大豆+キウイフルーツ】
「骨づくりにはカルシウム」は常識ですが、実は「大豆イソフラボン」も骨づくりに活躍することが分かってきています。
そんな大豆イソフラボンとの組み合わせにおすすめされているのが、なんとキウイフルーツ!
ニュージーランドの研究チームが大豆とキウイの食べ合わせを研究した結果、研究に協力した女性たちの骨が15%もしなやかになるという結果が出たのだそうです。この結果から、「恐らくキウイに含まれるビタミンKが骨づくりに重要な役割を果たしているのではないか」と、キウイフルーツの力に着目したのだそうです。
意外な組み合わせですがとても興味深いですね。若々しいボディにとって骨はとても大切。意識して摂りたい食べ合わせです。
食事ではちょっと難しい組み合わせなので、豆乳スムージーにキウイを合わせたり、デザートメニューを考えてみると良いでしょう。
食べ合わせは、食材の足し算・引き算。
上手に活用しよう。
今回、『大豆と相性のいい食べ合わせ』をご紹介しましたが、良いものも悪いものも含めて「食べ合わせ」は昔からある知恵であり、食生活を豊かにする栄養学でもあります。
相乗効果を高めるために知っておくと便利ですが、栄養素は1つだけたくさん摂っておけばいいということではなく、バランスがなにより大切です。
自分の体に耳をかたむけ、「今の私に必要な栄養はなんだろう?」と、じっくり向き合うなかで、ぜひ大豆のパワーと食べ合わせを活用していただければうれしい限りです。
次回は、世界で広がる大豆ブームのお話です。
▼大豆ライフのススメ
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参考:
吉田企世子/松田早苗監修(2018)『からだにおいしい あたらしい栄養学』高橋書店.
楊秀峰(2012)『中国秘伝よく効く食べ合わせの極意』文春文庫.
三浦理代/永山久夫監修(2010)『からだよく効く食材&食べ合わせ手帖』池田書店.
喩静/植木もも子監修(2012)『薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社.
論文:石見佳子(2016)「閉経期女性の骨代謝における食事と運動の役割」(90巻9号p.415-425)国立研究開発法人医薬基盤・健康栄養研究所.