「食物繊維をとるなら野菜が一番!」とは思っていても、そんなにたくさん食べられるものではありませんよね。しかもダイエット中は、食事量をなるべく減らしたいという悩みもあるでしょう。
解決策は食物繊維が多い野菜を意識的に食べること。今回は食物繊維が多い「おすすめ野菜」のランキングや特徴のほか、野菜で上手に食物繊維をとる方法も紹介します。
食物繊維が多い「おすすめ野菜」ランキング
順位 | 食品名 | 水溶性食物繊維(g) | 不溶性食物繊維(g) | 食物繊維総量(g) |
1 | らっきょう | 18.6 | 2.1 | 20.7 |
2 | エシャレット | 9.1 | 2.3 | 11.4 |
3 | アーティチョーク | 6.1 | 2.6 | 8.7 |
4 | グリンピース | 0.6 | 7.1 | 7.7 |
5 | しそ(葉) | 0.8 | 6.5 | 7.3 |
6 | パセリ | 0.6 | 6.2 | 6.8 |
7 | ふきのとう | 1.0 | 5.4 | 6.4 |
8 | にんにく | 4.1 | 2.1 | 6.2 |
9 | モロヘイヤ | 1.3 | 4.6 | 5.9 |
10 | ごぼう | 2.3 | 3.4 | 5.7 |
11 | あしたば | 1.5 | 4.1 | 5.6 |
12 | めキャベツ | 1.4 | 4.1 | 5.5 |
13 | なずな | 0.5 | 4.9 | 5.4 |
14 | ブロッコリー | 0.9 | 4.3 | 5.2 |
15 | えだまめ | 0.4 | 4.6 | 5.0 |
15 | オクラ | 1.4 | 3.6 | 5.0 |
17 | まつたけ | 0.3 | 4.4 | 4.7 |
18 | しいたけ(菌床栽培) | 0.4 | 4.1 | 4.6 |
19 | たらのめ | 1.1 | 3.1 | 4.2 |
20 | だいこん(葉) | 0.8 | 3.2 | 4.0 |
20 | らっかせい | 0.1 | 3.9 | 4.0 |
22 | えのきたけ | 0.4 | 3.5 | 3.9 |
23 | 茎にんにく | 0.7 | 3.1 | 3.8 |
23 | うすひらたけ | 0.3 | 3.5 | 3.8 |
25 | ケール | 0.5 | 3.2 | 3.7 |
26 | ししとう | 0.3 | 3.3 | 3.6 |
26 | わかめ | – | – | 3.6 |
28 | 西洋かぼちゃ | 0.9 | 2.6 | 3.5 |
28 | ぶなしめじ | 0.3 | 3.2 | 3.5 |
28 | まいたけ | 0.3 | 3.2 | 3.5 |
31 | なめこ | 1.0 | 2.4 | 3.4 |
31 | エリンギ | 0.2 | 3.2 | 3.4 |
31 | めかぶわかめ | – | – | 3.4 |
34 | しゅんぎく | 0.8 | 2.4 | 3.2 |
35 | こんにゃく | – | 3.0 | 3.0 |
35 | とうもろこし(スイートコーン) | 0.3 | 2.7 | 3.0 |
35 | みずな | 0.6 | 2.4 | 3.0 |
その他の主な野菜の食物繊維量
食品名 | 水溶性食物繊維 (g) | 不溶性食物繊維 (g) | 食物繊維総量 (g) |
カリフラワー | 0.4 | 2.5 | 2.9 |
さつまいも | 0.9 | 1.8 | 2.8 |
たけのこ | 0.3 | 2.5 | 2.8 |
にんじん(根) | 0.7 | 2.1 | 2.8 |
ほうれんそう | 0.7 | 2.1 | 2.8 |
にら | 0.5 | 2.2 | 2.7 |
青ピーマン | 0.6 | 1.7 | 2.3 |
なす | 0.3 | 1.9 | 2.2 |
れんこん | 0.2 | 1.8 | 2.0 |
キャベツ | 0.4 | 1.4 | 1.8 |
ブロッコリー | 0.3 | 1.5 | 1.8 |
たまねぎ | 0.4 | 1.0 | 1.5 |
だいこん(根) | 0.5 | 0.9 | 1.4 |
ミニトマト | 0.4 | 1.0 | 1.4 |
はくさい | 0.3 | 1.0 | 1.3 |
りょくとうもやし | 0.1 | 1.2 | 1.3 |
きゅうり | 0.2 | 0.9 | 1.1 |
レタス | 0.1 | 1.0 | 1.1 |
トマト | 0.3 | 0.7 | 1.0 |
出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
※「プロスキー変法」で算出された100g中の食物繊維総量でランキング付け
※「AOAC.2011.25法」による算出値は「プロスキー変法」と値が異なるため除外 ※野菜類のほか、豆類、いも類、きのこ類、藻類も含む
※水分量に大きな差が出ないようにするため、「生」の状態での比較
※唐辛子やわさびなど、一般的にそのまま食べないものは除外
食物繊維の総量が多い野菜
第1位は、なんと「らっきょう」でした。生らっきょうは水溶性食物繊維の含有量が群を抜いて多く、食物繊維総量は20.7gもあります。ただし、甘酢漬けは水溶性食物繊維のほとんどが流れ出てしまうので注意。生のままスライスにしたり天ぷらや炒め物にしたりして食べましょう。
シャキシャキした食感がたまらないエシャレット。実は若採りしたらっきょうの別名ですから、2位になるのもうなずけます。味噌やマヨネーズにつけて食べるのが定番ですね。
3位のアーティチョークは聞き慣れない名前の野菜ですが、イタリアンやフレンチで使用される食材です。ホックリした食感で、甘味の中に苦味を感じる大人の味わいを楽しめます。日本のスーパーで取り扱っているところもあるので、見かけたらぜひチャレンジしてみてください。
不溶性食物繊維が多い野菜
不溶性食物繊維が多い野菜は、グリンピースやしその葉、パセリ、ふきのとう、なずな、モロヘイヤ、えだまめなどです。
不溶性食物繊維は便のかさを増やして腸管を刺激します。腸の働きを活発化させ、お通じをよくしてくれる大切な成分ですね。かための食感のある野菜類や根菜類、豆類、きのこ類に多く含まれます。
※不溶性食物繊維についてはこちらの記事で詳しく説明しています!
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水溶性食物繊維が多い野菜
水溶性食物繊維が多い野菜は、らっきょう、エシャレット、アーティチョークの上位3つのほか、にんにく、ごぼう、あしたば、めキャベツ、おくらなどです。
水溶性食物繊維には便を柔らかくするので便秘改善に効果的。さらに善玉菌を増やして腸内環境も整えます。おもに柔らかめの野菜や藻類、果物などで摂取できます。
水溶性食物繊維の食材について詳しく知りたい方はこちら!
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野菜で食物繊維を上手にとるには?
食物繊維を多くとろうと思っても、野菜ばかりをモリモリ食べるのは難しいものです。 食物繊維ランキング上位の野菜を食事にとり入れるのはもちろん、毎日の食生活をもう一工夫してみましょう。
加熱すれば多く食べられる
生野菜はかさが張るのであまり食べられませんよね。歯ごたえもあるので途中で食べ疲れてしまいそう。そんなときは火を通して食べやすくしましょう。食物繊維は加熱しても失われにくい栄養素です。ただし、水溶性食物繊維は水分と一緒に流れ出るので注意してください。
電子レンジを使えば簡単に温野菜サラダが作れます。にんじんやブロッコリー、かぼちゃなどを入れてもいいですね。 1日1食は煮物を取り入れたり野菜スープを食べたりすると、無理なく十分な食物繊維をとれますよ。
野菜をおやつにする
小腹がすいたら野菜スティックや浅漬けなどで食物繊維をとりましょう。塩分や油分のとり過ぎにさえ気をつければ健康的な間食になります。
自家製ノンフライ野菜チップスは理想的なおやつのひとつ。作るのが手間なら市販のものでも十分です。
とうもろこしや焼き芋なら食物繊維が豊富で満足感もありますね。ただ糖質も多いので、食べ過ぎだけは避けてくださいね。
豆や豆製品を食事にとり入れよう
グリンピースやえだまめは食物繊維ランキングでも上位に入っています。豆類は食物繊維だけでなく、タンパク質などの栄養素も多く含みます。サラダや煮物に豆類を足すと栄養バランスがよくなるのでおすすめです。
豆腐や納豆をおかずに一品加えれば食物繊維の摂取量がさらにアップ。おからも100gあたり11.5gもの食物繊維を含むので積極的に食べましょう。
大豆100%の九州まーめんは主食の麺類に最適。1玉で約6.2gの食物繊維がとれて糖質もセーブできますよ。
食物繊維を野菜でとるメリット
厚生労働省によると、食物繊維の一日あたりの摂取目標量は、成人で男性21g、女性18gとされています。しかし、食生活の変化によって野菜を食べる量が減り、近年の調査では平均摂取量は14gです。
不足分をサプリメントで補うこともできますが、野菜でとるほうが多くのメリットがあります。
ビタミンやミネラルなどの栄養素も同時にとれる
野菜にはさまざまな栄養が含まれています。食物繊維を十分にとりつつ、ビタミンやミネラルなどの健康維持に必要な栄養素も同時に摂取できます。
食物繊維ランキング6位のパセリや9位のモロヘイヤは、ビタミン・ミネラルも豊富です。また、タンパク質が多い植物性食品としては大豆がよく知られていますよね。大豆ほどではありませんが、食物繊維ランキング上位の野菜の中にもタンパク質を多く含むものがあります。
以下の表に、ピックアップした野菜の栄養素をまとめました(大豆は比較用)。
100g中 | 食物繊維 (総量) (g) | タンパク質 (g) | ビタミンA (β-カロテン当量) (µg) | ビタミンB2 (mg) | ビタミンC (mg) | カルシウム (mg) | 鉄 (mg) | カリウム (mg) |
パセリ | 6.8 | 4.0 | 7,400 | 0.24 | 120 | 290 | 7.5 | 1,000 |
モロヘイヤ | 5.9 | 4.8 | 10,000 | 0.42 | 65 | 260 | 1.0 | 530 |
めキャベツ | 5.5 | 5.7 | 710 | 0.23 | 160 | 37 | 1.0 | 610 |
ブロッコリー | 5.2 | 5.4 | 900 | 0.23 | 140 | 50 | 1.3 | 460 |
えだまめ | 5.0 | 11.7 | 260 | 0.15 | 27 | 58 | 2.7 | 590 |
大豆(ゆで) | 6.7 | 14.8 | 3 | 0.08 | – | 79 | 2.2 | 530 |
大豆(乾燥) | 17.9 | 33.8 | 7 | 0.26 | 3 | 180 | 6.8 | 1,900 |
大豆は生の状態のデータが日本食品標準成分表にないためにランキングには掲載していませんが、実は食物繊維の含有量もトップクラスなんですよ。
調理法がさまざまで飽きずに続けられる
多くの野菜が、生はもちろん、煮る・焼く・茹でる・揚げるといったさまざまな調理法で食べられます。野菜の漬物や発酵食品も多種多様。野菜が食べ方だけでなく味も食感もバラエティに富んでいるのに比べれば、食物繊維をサプリメントで摂取するのは味気ないですよね。
野菜の種類によっては加熱で食物繊維やその他の栄養素が失われることもありますが、あまり神経質になることはありません。野菜ジュースにして食物繊維をとりたいときは、ミキサーにかけたあとなるべく濾(こ)さず、スムージーのようにして飲むといいでしょう。濾すと飲みやすくなりますが、食物繊維は激減してしまいます。
食物繊維の過剰摂取になりにくい
多くの日本人が食物繊維不足であるのは、平均摂取量が目標に届いていないことからも明らかです。サプリメントでとれば確かに簡単ですが、食物繊維の過剰摂取になるおそれがあります。食物繊維を過剰にとってもすぐに何かの病気になるというわけではありませんが、下痢になったり、ほかの栄養素の吸収率が悪くなったりするので避けましょう。
野菜で食物繊維をとるとしても過剰になるほどの量はなかなか食べられませんし、その前にただの食べ過ぎでお腹をこわしてしまいますね。厚生労働省が掲げる目標の「1日350g以上の野菜類を食べる」ことを目安にするといいでしょう。
野菜に含む食物繊維を食事にとりいれよう
『食物繊維が多い「おすすめ野菜」ランキング』を見れば、総量だけでなく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維も確認できます。食物繊維が不足しがちな毎日の食生活にぜひ役立ててくださいね。
1日に350g以上の野菜を食べて食物繊維を20g前後摂取するとしたとき、単純計算で100gあたり約5.7gの食物繊維が必要です。ランキングからもわかるように、生の野菜だけを食べていては達成するのが難しい数字ですよね。だからこそ、いろいろな調理法でかさを減らしたり発酵食品や加工食品にして食べやすくしたりして、効率よく摂取する必要があります。
「九州まーめん」は食物繊維が豊富な大豆を100%使用して仕上げた万能麺です。ダイエット中の不要な糖質を抑えつつ、たんぱく質や食物繊維を補う食材として優れています。ぜひ一度、九州まーめんを試してみてくださいね。
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参考:
『野菜から摂取できる栄養素とは?不足しがちな栄養素を効率よく摂るにはどんな方法がある?』-ファンケルオンライン
『おいしい野菜ジュースの作り方やポイントについて!』-農薬工業会
『【らっきょうの栄養】実は食べ方いろいろ!選び方やおすすめレシピも紹介』-ウーマンエキサイト
『農家さんおすすめのらっきょうの食べ方とは!』-rassic
『[エシャレットの食べ方]シャキシャキがクセになる簡単レシピ』-KAGOME