私たちの日常にだいぶ浸透してきた「グルテンフリー」という言葉。
今やコンビニエンスストアでもグルテンフリー商品が買える時代となりました。
「病気やアレルギーのせいでグルテン断ちせざるを得ないから」
「体質的に小麦を食べると不調になりやすいから」
「健康や美容、ダイエットのためにグルテンを控えたいから」
グルテンフリーの食生活を始めるきっかけとして、さまざまあるかと思います。
そこで今回は、グルテンについて基本のおさらいと、食卓に取り入れやすいグルテンフリーパスタのおすすめ商品をご紹介しますね。
そもそもグルテンってなに？
グルテンは何に含まれているの？
まずはグルテンの基本知識をおさらいしましょう。
「グルテン（gluten）」とは、たんぱく質のひとつ。小麦粉に含まれるグルテニンとグリアジンという２つのたんぱく質が絡み合ってできたもので、小麦粉特有の粘り気や弾力は、このグルテンの特性です。
私たちの日常で目にしない日はないほど、小麦粉は多くの食品に使われていますよね。パン、うどん、パスタ、ラーメン、ケーキ、クッキーなど、小麦メインの食品だけでなく、お醤油やブイヨンといった調味料、また乳化剤や増粘剤といった添加物に使われているケースも。パッと見ただけでは分かりにくい「隠れグルテン」も多く、グルテンが私たちの食生活にどれほど深く関わっているかを実感しますね。
グルテンについてもっと知りたい方は、こちらの記事も合わせてどうぞ。
▼『グルテンフリーとは？まずは大豆食品でチャレンジ！』
https://mamen.jp/archives/626/
グルテンフリーの食生活。
メリット、デメリットはあるの？
そんなグルテンを一切食べない食事法のことを「グルテンフリー」といいます。そもそも、グルテンフリーは病気の食事療法として誕生したものですが、今では療法目的だけでなく、健康や美容、ダイエットのために取り入れる方も多くなってきました。
そこで留めておきたいのが、グルテン耐性がある方があえてグルテンフリーを実践するメリットとデメリットです。
まずは、メリット。
「グルテンを摂らない＝小麦を食べない」ということは、小麦を使った加工食品の摂取量がおのずと減り、その影響で減量に成功しやすいというメリットがあります。小麦を含む食品は、パンやドーナツ、ケーキなど、油や砂糖をたっぷり使ったものが多いですよね。
また、それまでグルテンの過剰摂取によって不調だった腸の環境が変わり、体の調子が良くなるという人も。
そして、デメリット。
それは油断すると栄養バランスが偏ってしまうことです。いつも食べていた小麦食品をパタッと断つわけですから、今まで小麦から摂取できていた食物繊維やたんぱく質、ビタミンBなどが不足する場合も……。栄養バランスをコントロールしながら続けることが大切になってきます。
アレンジしやすいから始めやすい！
おすすめのグルテンフリーパスタ９選。
制約の多い印象があるグルテンフリーですが、「これなら大丈夫！」という商品や食品の情報をもっているだけで、始めるハードルはグンと下がります。
そこでおすすめしたいのが、グルテンフリーのパスタ麺。アレンジがしやすいパスタなら、きっとビギナーさんにも取り入れやすいはず。
さっそく、おすすめグルテンフリーパスタ９選をご紹介しますね。
●とうもろこしパスタ
モリノディフェロ「レ・ヴェネチアーネ グルテンフリースパゲッティ」
イタリアのグルテンフリー専門メーカーであるモリノディフェロのとうもろこし粉のパスタです。レ・ヴェネチアーネシリーズのパスタは、どれも遺伝子組み換えでないとうもろこしを使用した粉から作られています。また、グルテンフリーの専門メーカーなので、製造ラインでアレルギー特定原材料の使用が一切ないことも特徴。
●大豆麺
うれるや.さわやか「九州まーめん」
「九州まーめん」は、100%九州産大豆でつくられた大豆麺です。大豆が原料なので、植物性たんぱく質や大豆の栄養が豊富なのもうれしい点。また、特殊製法により、つなぎ・かんすい等を一切使わずに作られているため、食品添加物も無添加という安全性の高さもポイントです。グルテンフリーをはじめたいけれど、糖質量が気になるという方にもおすすめです。
●こんにゃくパスタ
ゼンパスタ社「ZEN PASTA（ゼン パスタ）」
イタリアのゼンパスタ社（ミライインタナショナル.inc）の乾燥糸こんにゃくから作られたパスタです。こちら、実は日本人にはおなじみの乾燥しらたきを用いた麺。健康志向が高まっているイタリアで一大ブームを巻き起こし、最近では日本でも販売されるようになりました。イタリアのセレブ達からの人気も高いんだそうですよ。
●米粉パスタ
アルチェネロ「有機グルテンフリー・スパゲッティ／ペンネ」
イタリア中部のオーガニック農協として誕生したアルチェネロが作る有機グルテンフリーパスタです。有機農法で作られた有機とうもろこしと有機米粉を原料としており、小麦パスタに近い食感が楽しめるそう。アルチェネロは有機農法を早くから実践しており、有機グルテンフリー商品の先駆者的なブランドです。
小林生麺「グルテンフリー米粉スパゲッティ」
愛知県産の米粉から作られている生麺タイプのグルテンフリースパゲティ。歯ごたえとコシのある食感が特徴です。こちらのメーカーは、2015年2月にグルテンフリー認証マークも取得済み。他にもケール入りや玄米入りのパスタや、フェットチーネなどバラエティにも富んでいるので、お好みのものを探すのも楽しそう。
吟米本舗「米粉で作った麺」
お米を取り扱う名古屋食糧というメーカーから販売されている、米粉100%でできた生麺タイプの米粉パスタです。専属契約の米農家から仕入れたお米を使っており、産地にもこだわっているそう。原料に粘り気の少ない高アミロース米を使っているので、歯切れが良く弾力のある食感が特徴。
●玄米、雑穀パスタ
マイセン「玄米生パスタ」
国産玄米粉から作られた生パスタです。食物アレルギー特定原材料等27品目不使用なので、グルテンフリーのほかにアレルギーにも気をつけたい方におすすめ。生パスタだからこその、もちもちと弾力のある食感と玄米の風味が特徴です。
大潟村あきたこまち生産者協会「グルテンフリースパゲティ」
米種あきたこまちの産地として知られる秋田県大潟村の発芽玄米で作られたグルテンフリーパスタ乾麺タイプです。グルテンフリー認証マーク取得済み。着色料を使用していないため、発芽玄米が持つ自然の色合いが特徴で、米粉ならではのモチモチ食感が楽しめるそう。スパゲティのほかに、マカロニ、ペンネ、フジッリから選べるので、アレンジやレシピに合わせて使えるのが◎。
創健社「三穀deパスタ」
オーガニック食品を中心に扱う創健社が販売している三穀deパスタは、つなぎに日本古来の雑穀きび・あわ・ひえと、タピオカでんぷん（加工デンプン）を使用しており、歯ごたえのある食感が楽しめます。製造過程で「平成の名水１００選」に選ばれた大出口泉水を使用しているのだそう。
ゆるゆるグルテンフリーでもOK！
まずははじめてみよう。
健康や美容のためにグルテンフリー生活を始めてみようと思い立った時に、最初につまづくのが食材や食品選びだと思います。「何を食べたらいいの？」と迷ったときは、「食べたらダメなもの」を思い浮かべて悩むよりも、「食べてもいいもの」をたくさん知っておく方が、充実したグルテンフリーライフを送れるはず。
そしてなにより一番大切なことは「無理をしない」こと。
病気でない限り、いきなりグルテンを厳しく制限する必要はありません。むしろ、やみくもにグルテンを避けることでかえって不健康な食生活になってしまっては元も子もありません。
例えば、今までグルテンたっぷりの食生活だったところを少しずつ変えてみるのもひとつの方法です。朝のパンをお米に変えてみる。小麦たっぷりのメニューを大豆中心のメニューに変えてみる。洋食を和食にシフトしてみる。そんな小さなことからのスタートでも、健康づくりへの効果は十分期待できます。
「グルテンを控えているけど、パスタが食べたいな」と思ったとき、ぜひこの記事を思い出してくださるとうれしいです。
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参考：
日本グルテンフリーライフ協会 About us（日本グルテンフリーアドバイザー協会HP）
Women’s Healthコラム「小麦粉をやめる。グルテンフリーの効果と食事法」（Women’s Health HP）
びんちょうたんコラム「グルテンフリー/ノングルテン特集」（プレマ株式会社HP）
Tretes「about ZENPASTAZENPASTAについて」（Tretes HP）
Macaroni「グルテンフリーの人気パスタ8選！ダイエットにもおすすめ」（macaroni HP）
アルチェネロAlce nero公式HP／株式会社小林生麺公式HP／大潟村あきたこまち生産者協会HP／マイセンHP／吟米本舗楽天サイト／創健社HP
ノバク・ジョコビッチ著（2015）『あなたの人生を激変させる14日間プログラム』扶桑社.
エリカ・アンギャル著（2013）『グルテンフリーダイエット いつもの食事から小麦を抜くだけ』ポプラ社.
