ご飯の糖質量って? おいしく食べて糖質制限を成功させる方法

ご飯

「糖質制限って、何をどれくらい制限すればいいの?」というのは、糖質制限を始める際に気になるポイントではないでしょうか。特に、毎日食べているご飯の糖質量は、気になりますよね。 

そもそも、ご飯をはじめとした「主食」と呼ばれる食材の多くは糖質を主成分としています。つまり糖質制限の第一歩は主食を減らすこと、とも言えるかもしれません。 

とはいえ、これまで毎食摂っていた主食を突然ゼロにするのは大変ですよね。ですが糖質制限中はご飯を一切食べてはいけない、ということでないので心配しないでください! 

大切なのは、食材に含まれる糖質量を正しく知り、自分に合った量を摂ることです。また、工夫次第でより少ない糖質量でも同じような満足感を得ることもできますよ。糖質制限の成功のためには糖質制限の味方となる食材を知ることや糖質を減らす工夫をすることも大切なポイントです。 

 

そもそも糖質とは

糖質とは

「食事の三大エネルギー源」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? 体を動かすためのエネルギーになるような栄養素のことで、具体的には炭水化物・脂質・タンパク質の3つです。 

「糖質」は、炭水化物のうち食物繊維以外の部分を指しています。糖質は、脂質やタンパク質と同じで、体を作ったり体を動かしたりするためのエネルギーとして、なくてはならない栄養素です。しかし、摂り過ぎると脂肪になることも。 

では糖質は体にとって要らないものでしょうか。いいえ、そんなことはありません。体にとって良い糖質を必要な分量摂取していれば、無駄な脂肪を溜め込むこともなく健やかな体を作ってくれます。 

「糖質制限って、糖質を全く食べないダイエット法でしょ?」と思っているが人いたら、それは誤解です。糖質制限は糖質をゼロにする健康法ではなく、良い糖質を必要量だけ摂取し、余分な糖質をカットする食事方法です。 

糖質については、「糖質ってなんだろう?」という記事でも詳しく説明しています。ぜひ合わせて読んでみてくださいね。 

 

気になるご飯とその他主食の糖質量

主食の糖質量

「主食」というと、どんなものを思い浮かべますか? ご飯以外にもパン、パスタやうどんといった麺類などがあります。主食の多くは小麦を原料に作られています。お米や麦は糖質を多く含む食品の代表格。実は主食は、糖質を多く含むものがほとんどなのです。 

しかし「糖質制限中は主食が食べられないの?」というと、そんなことはありません。糖質制限中だって、しっかり主食を楽しみましょう。でも、糖質量をしっかりと知った上で、過剰摂取にならないように注意することは必要です。 

ここでは、気になる主食の糖質量を紹介しますね。 

 

ご飯の糖質量 

ご飯一杯に含まれる糖質量は、約54gです。一般的なご飯一杯の重さは約150gですから、そのうちの約3分の1が糖質だということですね。 

チャーハンやカレーライス、オムライスなど、いわゆる「ご飯もの」が好きな人は、さらに注意が必要です。「ご飯もの」では、おかずがない分一人前のご飯の量が多くなりがちです。 

例えば、チャーハン一人前はおよそ200〜250g、カレーライスのご飯も同じく一人前200〜250gくらいです。ご飯250gの糖質量はなんと約90gにもなります。しかも、カレーの場合はカレールーや具に含まれる糖質量も追加されるわけですから、糖質制限中には要注意な存在ですね。 

 

パンの糖質量 

次は、パンの糖質量を見ていきます。トースト1枚=4枚切り角食パン1枚の糖質は約48gです。ロールパン1個は約15g、ベーグル1個なら約46gです。パンも、ご飯に負けず劣らずしっかりと糖質が含まれています。 

また、ご飯に比べて、パンをそれだけで食べることは少ないですよね。ジャムやピーナッツバター、チョコレートペーストなど、甘いものと一緒に食べることもあるでしょう。当然、これらの食材を一緒に摂れば、一食あたりの糖質量もその分だけ多くなります。 

「パンの糖質量はちゃんと考えていたのに、ジャムをたっぷり塗ったら糖質オーバー!」という失敗は避けたいところです。 

 

パスタ・うどんなど麺類の糖質量 

麺類の糖質量はどうでしょうか。うどん一人前は生麺では150g、糖質量は約83gです。パスタは一人前が乾麺で100g、糖質量は約65.9gです。「そばはヘルシーだから大丈夫」と思われそうですが、意外なことにそばも一人前で約56gも糖質を含んでいます。一人前あたりの糖質量で比べると、麺類はご飯に比べて多めですね。 

ご飯はおかずと一緒に食べることが多いですが、麺類はそれ自体に味をつけて、単品で食べることが多いですよね。その分、一人前の糖質量が多くなってしまいます。 

しかも、パスタの場合はパスタソース、うどんやそばの場合はつゆをつけて食べます。実は、パスタソースやつゆにも、糖質を多く含む食材が使われています。麺類を食べるときは、どんな味付けで食べるのかも大切なポイントです。 

ちなみに「九州まーめん」は大豆でできた麺です。一食分の糖質量は約5gと、他の麺類やご飯などの主食に比べてぐっと少ないことが特徴です。糖質制限中に麺料理が食べたくなったときはおすすめですよ。 

 

おいしく食べて糖質制限を成功させる方法

「つまり糖質制限中はご飯を食べちゃダメ、ってこと?」
いいえ、そんなことはありません。糖質制限中であっても、工夫次第でご飯を楽しむことができます。例えば、次のような方法がおすすめですよ。

 

低糖質食品でご飯をかさましする 

いつも通りお米だけでご飯を炊いて食べてしまうと、ご飯お茶碗1杯分の糖質量をそのまま全部摂ることになります。これは、糖質制限中の食事としては糖質がちょっと多め。そこでおすすめしたいのが、お米に糖質の少ない食材を混ぜて、ご飯をかさましするという方法です。 

例えば、カリフラワーを細かく刻んでお米と一緒に炊く「カリフラワーご飯」は糖質制限の強い味方として注目を集めています。カリフラワーの糖質量は100gあたり約3g! お米に比べるとすごく少ないですね。お米とカリフラワーを同量ずつ混ぜてご飯を炊くだけで、ご飯一杯分の糖質量は約半分になるうえ、食感や味も普通のご飯とそれほど変わらないです!また、こんにゃくを米に似せて作った食材、「こんにゃく米」もあります。こちらを白米に混ぜて食べるのもおすすめです。
 

より糖質の少ないご飯を食べる 

より糖質の少ないご飯を選ぶという方法もあります。例えば、玄米は白米に比べて糖質量が少なく、その分食物繊維など他の栄養素をたくさん含んでいます。玄米ご飯を選ぶだけでも、糖質量を減らすことができます。 

ご飯だけでなく、麺だってより糖質の少ない麺を選ぶことができますよ。こんにゃくやおからで作った低糖質麺は、最近はスーパーなどでも見かけるようになりました。また、九州まーめんは大豆を主材料に作られた麺です。高タンパク食材でもあるので、九州まーめんでお料理を作れば、糖質を抑えつつ満足感とエネルギーを得られる優秀な食事になりますよ! 


糖質制限中にも上手にご飯を楽しみたい!

ご飯を食べる

ご飯やパン、麺類など、主食の多くは糖質をたくさん含んでいます。つまり、糖質制限中には注意が必要ということ。だからといって、糖質制限中にその全てを諦めなければいけない、なんてことはありません。 

糖質の多い食材でも、食べる量を少なくできれば一食あたりの糖質量も少なくて済みます。一回で食べる量を減らしたり、糖質の少ない別の食材をプラスしたりといった工夫をすれば、糖質制限中でもご飯をおいしく楽しむことができますよ。 

糖質制限で大切なのは、糖質の多い食材を諦めることではありません。まずは、その食べ物がどれくらい糖質を含んでいて、どれくらいなら食べても大丈夫なのかを正しく理解しましょう。そして、その量で満足できるように工夫することの方が、本当に大切なポイントです。 

食材の特性を理解して上手に工夫することで、無理な我慢をせず、上手に糖質制限を続けていきましょう! 

 

 

……………………………………
参考:
日本食品標準成分表2020年版(八訂)- 文部科学省 (HP)
糖質制限をすすめる医者が教える正しい「ご飯」の食べかた‐DIAMOND online
主な食材の1食当り栄養成分‐鳥越製粉
ご飯の糖質量やカロリーを知ろう!糖質制限での活用を踏まえシンプルに解説‐シンクヘルスブログ
糖質制限ダイエットはご飯・パン・麵類が9割?【食べ物シリーズvol.3】‐Vitabrid C12