納豆の糖質やカロリーはどれくらい? そのほかの栄養素や低糖質なレシピも紹介

納豆の栄養やカロリーは?

「ニオイがちょっと苦手」「(本当は好きだけど)関西人のプライドが許さない」なんて避けているのはもったいないほど、低糖質で栄養満点のスペシャルフード、それが「納豆」です。古くより健康食として愛されてきた日本の伝統食の納豆は、高タンパク質でありながら、低糖質として知られています。

また納豆を健康食の代表選手としてその名声を高めた最大のポイントは、健康はもちろん、女性に嬉しい栄養素が豊富であることから。

そんな納豆の糖質の量や、そのほかの栄養素について紹介しましょう。

 

納豆の糖質はどれくらいあるの?

納豆の糖質は?

低糖質といわれている納豆ですが、実際にどれくらいの糖質があるのでしょうか。糖質のそもそもの役割と食べきりサイズの納豆ワンパック(およそ50g)の栄養素などもあわせて紹介しましょう。

 

糖質はそもそもどういうもの?

「糖質」とは、エネルギー源としておなじみの炭水化物から食物繊維を除いたモノ。体内で吸収されてヒトが活動するために必要となる栄養素です。

よく知られているものに、デンプンや糖アルコール、オリゴ糖などがあります。ちなみに「糖類」は砂糖やブドウ糖などの単糖類や二糖類の総称で、糖質の中のひとつのグループになります。

 

納豆1パックの糖質は2.7g

スーパーやコンビニで手に入る納豆は多くは、3つがワンセットになっていますよね。1パックの納豆の実質的な量は一般的に45〜50g。1パックに含まれる納豆の栄養素をみるために50gで算出します。炭水化物の代表選手、お米と比較してみましょう。

 

50gあたりの納豆と白米の糖質とそのほかの栄養素の成分量

●納豆(糸引き):エネルギー95kcal/タンパク質8.3g/脂質5g/炭水化物6.1g/食物繊維3.4g/糖質2.7g

●納豆(挽きわり):エネルギー93kcal/タンパク質8.3g/脂質5g/炭水化物5.3g/食物繊維3.0g/糖質2.3g

●白米:エネルギー78kcal/タンパク質1.3g/脂質0.2g/炭水化物18.6g/食物繊維0.8g/糖質17.8g

 

納豆の糖質量は白米のおよそ1/6で、タンパク質は逆に6倍もあります! 筋トレのおともとして低糖質高タンパク質食品として人気であることがわかりますよね。

ただし、実際納豆にはタレがついており、タレを付けて食べることが多いのでは? タレの種類によって、糖質の量やそのほかの栄養素は異なるので一概にはいえませんが、ある納豆パックによると、1パックあたりの糖質は3.7gで、納豆だけだと2.2g。つまり、タレに1.5gの糖質が含まれていることになり、割合からするとタレがかなり糖質を持っていることがわかります。

そのため、糖質をできる限り抑えたいときは、タレではなく醤油などに変えるとよいでしょう。

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

納豆に含まれる糖質以外の5大栄養素

納豆に含まれる糖質以外の5大栄養素

運動するときに欠かせないエネルギーの補給では白米を超えるカロリーを持ちながら低糖質な納豆。そんな納豆の5大栄養素について確認しましょう。

 

タンパク質

納豆1パック(50g相当)に含まれるタンパク質=8.3g

筋肉や臓器、皮フを作ったり、酵素やホルモンなどの身体の調整に大きな役割を持っています。お米の6倍の量があり、タンパク質を含む代表選手肉類と比較しても遜色ない量があることから「畑の肉」といわれる大豆に由来する食品だけありますね。

▼納豆のタンパク質について詳しくはコチラ

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引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

脂質

納豆1パック(50g相当)に含まれる脂質=5.0g

お米の0.2gと比較すると25倍に相当する脂質をもっている納豆。そもそも納豆の原料である大豆を含む豆類は炭水化物を多く含むグループと脂質を多く含むグループに分かれます。炭水化物グループには小豆、インゲン、空豆などが含まれ、脂質グループには大豆以外にはピーナツ(落花生)が含まれます。油の原料としても世界中でつかわれていることも特徴といえるでしょう。

引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

無機質(マグネシウム、カルシウム、鉄分など)

納豆1パック(50g相当)に含まれるマグネシウム=50mg/カルシウム=45mg/鉄分=1.7mg/カリウム=330mg

マグネシウムはエネルギーの代謝をサポートし動脈硬化を防ぐ役割があります。カルシウムはイライラを解消したり、骨や歯を形成に欠かせません。めまいや立ちくらみから守ってくれる鉄分、血圧を下げるカリウムなど、納豆には豊富な無機質が含まれます。

引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

ビタミンB群

納豆1パック(50g相当)に含まれるビタミンB1 0.04mg/B2 0.28mg/B6 0.12mg/ナイアシン0.6mg/パントテン酸1.8mg/葉酸60μg/ビオチン9μg

ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類からなるビタミンB群。肌や粘膜を健康的に保つ役割をもっており、美肌には欠かせない栄養素としてもよく知られています。

引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

 

納豆に含まれるそのほかの栄養素と効能とは

納豆に含まれるその他の栄養素

低糖質でタンパク質が豊富と、ダイエットや筋トレ時に外すことができない納豆は、さらに女性に嬉しい栄養素がたくさんです。ナットウキナーゼ、イソフラボン、レシチン……名前を聞くだけでなんだかキレイになりそうな予感が!

そんな栄養素についてもみてみましょう。

 

ナットウキナーゼ:血液をサラサラに

古くから健康食として親しまれてきた納豆ですが、そのポテンシャルの高さを世間に広めた立役者のひとつがナットウキナーゼです。名前からもわかるように納豆から発見されたタンパク質分解酵素で、納豆にしか含まれていないという希少性も納豆の価値を高めています。

その効能は脳梗塞や心筋梗塞の原因となる血栓を予防するとも。血液のサラサラ効果が期待されています。

 

大豆イソフラボン:女性ホルモン不足を補う

「エストロゲン」は女性らしさの源ともいえるホルモン。女性らしい丸みを帯びた体型を作ったり、美しい肌を保ったりすることで知られています。

そのエストロゲンと似た化学構造をもっていることで脚光を浴びているのがイソフラボンです。納豆は大豆由来のイソフラボンを多く含み、エストロゲンに似た働きをすることが期待されます。

 

ポリアミン:動脈硬化を抑制

女性に嬉しい納豆の栄養素のひとつがポリアミン。「遺伝子の潤滑油」とも言われ、細胞分裂の際、遺伝子のコピーを行う役目があり、細胞の若返りに不可欠な成分です。

見た目の若返りだけではなく、動脈硬化を起こす物質を抑える効果が期待されています。

 

大豆レシチン:記憶力や集中力を高める

卵の栄養素としても有名なレシチンを豊富に含むのが納豆の特徴です。レシチンは細胞が栄養を吸収するのを助けたり、血管壁から余分なコレステロールを回収する成分のひとつでもあります。

またそのほかの重要な役割が、細胞膜や脳、神経などを形成する成分であること。記憶力や集中力を高めることで知られています。

 

大豆サポニン:免疫力を高める

長い巣ごもり生活によって多くの方が経験したことのひとつに体型の変化があるのでは?大豆サポニンは便通改善、小腸での脂肪吸収の抑制などで肥満予防が期待できます。

またサポニンの注目したい機能のひとつが抗酸化作用。活性酸素を取り除き酸化の働きを抑えることで免疫機能に働きます。

 

納豆の低糖質を活かしたレシピ紹介

低糖質な納豆レシピ

「ご飯にかけて食す」。これが納豆の王道であることはもちろん理解したうえで、あえて言うならば「それだけではもったいない!」。

納豆をたくさん食べるには味変したいところですよね。ダイエットにも最適な納豆のおいしさを活かしたレシピを紹介しましょう。

 

アボカドとブロッコリーと納豆のサラダ

ボリュームがあるのに糖質が低いダイエットに最適なサラダ。納豆とアボカド、ブロッコリーの栄養が満点です。

ブロッコリーを好みの硬さに加熱して、マヨネーズ、オリーブオイル、醤油、鰹節を味付けとして混ぜ合わせます。食べやすい大きさに切ったアボカドとタレとまぜた納豆を入れてざっくりと合わせれば出来上がりです!

 

納豆のオムレツ

糖質制限のときにでも満足感を得たい!そんなときのおすすめなのが納豆のオムレツです。

納豆をボールにいれよく混ぜます。卵を加えてさらに混ぜましょう。フライパンでオリーブオイルを熱し、あとは卵焼きの要領で焼き上げたらOK!調味料はなしでもおいしくいただけます。

 

キムチと納豆の低糖質チャーハン

キムチと納豆のダブルで効く発酵食品の組み合わせ。さらに追い大豆ともいえる豆腐を追加して使うことでさらに低糖質なのにボリューム感がたっぷりです。

豆腐の水をよく切り、油を敷いて炒めます、ニラ・玉ねぎを加えて軽く炒めてから納豆とキムチを投入。最後にご飯を入れて、納豆のタレと焼き肉のタレで味付けしたら完成!

 

納豆の糖質や栄養素を理解して適切に摂取しましょう

納豆は糖質制限をしている方に嬉しい低糖質でありながら、筋トレやダイエットで欠かせないタンパク質が豊富。そのうえ、美しい身体作りに欠かせない機能性成分、特に女性が嬉しい成分を豊富に含む食品ですから積極的に食事に取り入れたいところです。

とはいえ、食べ過ぎには注意しましょう。例えば大豆イソフラボンは食品安全委員会が1日の摂取目安として70〜75mgを定めています。これは納豆で2パックに相当しますので、毎日食べたいなら朝と夜で1パックずつがちょうどいい量といえるでしょう。

出典:内閣府食品安全委員会『大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A』

 

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参考:

詳しく解説!「糖質」と「糖類」の違い-味の素株式会社

もっとよく知る納豆の栄養価-タカノフーズ

豆の主な栄養素- 公益社団法人日本豆類協会

ビタミンB群の働き、多く含まれる食品を紹介-森永製菓

その食べ方、もったいない!効果◎な納豆アレンジレシピ教えます!-テレ東プラス

イソフラボンは摂り過ぎているのでは?―日本人の摂取実態―-フジッコ

大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A-厚生労働省

ソイポリア-Combi

「1日1パックの納豆」で見た目が10歳若返る根拠-DIAMOND online

e-ヘルスネット リン脂質-厚生労働省

卵黄レシチンとは-キューピーのファインケミカル

東大理Ⅲ式・医者が実践する「頭がよくなる食事術」AtoZ-PRESIDENT Online

e-ヘルスネット 抗酸化物質-厚生労働省

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納豆をとりすぎるとどうなる?-サンキュ!