玉ねぎは糖質が多め? 糖質制限中でもおいしく食べられるレシピも紹介

玉ねぎは糖質が多め?糖質制限中でもおいしく食べられるレシピも紹介

加熱すると甘くておいしい玉ねぎは、一年中手に入るポピュラーな野菜です。カレーに入れたり、ソテーにしたり、スープの具材にしたりと使い勝手がいいところも魅力ですね。

しかし、玉ねぎは糖質制限中は控えるべき野菜だって、ご存知でしたか?

この記事では、玉ねぎに含まれる糖質のほか、糖質制限中でも玉ねぎがおいしく食べられる方法をご紹介します。ぜひ参考にしてくださいね。

 

玉ねぎは糖質が多いって本当?

玉ねぎは糖質が多いって本当?

加熱するとぐっと甘くなる玉ねぎは、私たちの食卓には欠かせない野菜ですよね。サラダにしても、スープや煮込み料理の具材にしても、焼いても、炒めてもおいしく食べられるうえいにリーズナブルで保存もきくので、袋でまとめ買いしている方も多いのではないでしょうか。

しかし、糖質制限中の人は食べる量に少し気をつけたほうがいいかもしれません。

早速玉ねぎのカロリーと糖質量を見ていきましょう。

 

玉ねぎのカロリーと糖質量

新玉ねぎや赤玉ねぎなどさまざまな種類がありますが、スーパーなどで通年売られている一般的な玉ねぎのカロリーは、100gあたり37kcalです。

玉ねぎ1個がだいたい200gなので、100gは半個分に相当します。

100gあたりの糖質量は7.0gで、これはにんじん(100gあたり5.9g)やトマト(100gあたり3.1g)よりも多い値です。

 

玉ねぎが甘いのは糖質が多いから?

「玉ねぎが甘いのは、糖質が多いから?」と思われるかもしれませんが、玉ねぎの甘さに糖質はあまり関係ありません。

実は辛みのもとである「アリシン」という成分が、玉ねぎの甘さのもとになっています。というのも、玉ねぎに熱を加えると、アリシンが分解されて甘み成分が凝縮されるからです。

加熱した玉ねぎが甘いのは、もともとあった辛み成分が消えてしまったためといえます。

 

調理法によって玉ねぎの糖質量は変化する!?

生でも、加熱しても食べられる玉ねぎですが、含まれる糖質量にだけ焦点を当てると少し不思議なことがわかるんですよ。

玉ねぎの糖質量は、調理法によって変化するんです。

生の玉ねぎの糖質量は100gあたり7.0gですが、水にさらすと4.0gに減り、油で炒めると8.0gに増えます。

これには、玉ねぎの水分量が関係しています。

水にさらすと水分量が増えるため相対的に糖質が減り、油で炒めると水分量が減るため相対的に糖質が増えてしまうのです。

 

玉ねぎに含まれる「アリシン」は体にいい!

玉ねぎに含まれる「アリシン」は体にいい!

玉ねぎの辛み成分である「アリシン」には、さまざまな健康効果があることがわかっています。

代表的な健康効果を見てみましょう。

 

血液をサラサラにしてくれる

「玉ねぎを食べると、血液がサラサラになる」という話を聞いたことはありませんか?

これは、玉ねぎに含まれる「アリシン」の働きによるものです。

アリシンには血流を改善するはたらきがあるほか、全身の細胞の新陳代謝を整えたり、血管の中に血の塊(血栓)ができるのを防いだりしてくれるんですよ。

 

疲労回復を助けてくれる

玉ねぎには疲労回復を助けてくれる効果もあります。というのも、疲労回復に欠かせない栄養素であるビタミンB1と、ビタミンB1の吸収を高めるアリシンが同時に摂取できるからです。

私たちは普段、食べ物からエネルギーを得て体を動かしています。しかし、ビタミンB1が不足するとスムーズにエネルギーが作れなくなり、疲労物質である「乳酸」が溜まりやすくなってしまうのです。

ビタミンB1は乳酸の代謝にも大きく関わっています。

そこで玉ねぎの出番です。玉ねぎに含まれるアリシンとビタミンB1が結びつくと「アリチアミン」という成分ができます。アリチアミンは長時間血液中に留まるため、別々にとるよりも効率的に、長時間にわたって疲労回復効果が期待できるのです。

 

悪玉コレステロールを減らしてくれる

アリシンには、悪玉コレステロールを減らす働きもあります。

コレステロールには「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」があり、悪玉コレステロールが増えすぎると動脈硬化が起こりやすくなります。動脈硬化は、脳梗塞や心筋梗塞の原因になる恐ろしい症状です。

アリシンには、先ほどご紹介した血液をサラサラにする働きに加え、善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす働きがあることから、動脈硬化を予防する効果が期待できます。

 

糖質制限中に玉ねぎを食べる際のポイントは?

糖質制限中に玉ねぎを食べる際のポイントは?

体によく、おいしい玉ねぎですが、糖質が多い以上糖質制限中に食べる際は少し工夫が必要です。おいしいからと言って食べ過ぎると、太る原因になりますよ。

厳しい糖質制限を行っている人でなければ、次の3つのポイントを意識したレシピで調理すれば、普段の食事で食べても問題ないので、ぜひ実践してみてくださいね。

 

1食あたりの糖質は20〜40gを目安に

糖質制限中は、1食あたりの糖質は20~40gに抑えるのが基本です。1食の糖質量を20~40gに抑え、糖質が10g程度含まれる間食をとると、緩やかに糖質制限ができます。

糖質は私たちの体の大切なエネルギー源なので、制限しすぎは禁物です。かえって筋肉量が減ってしまったり、体調を崩してしまったりすることがあります。

緩やかな糖質制限を行う場合は、野菜のなかでは糖質が多めの玉ねぎは副菜としてプラスするといいでしょう。1日に大量に食べなければ、糖質のとり過ぎを心配する必要はありません

 

玉ねぎを食べるなら水にさらして

より糖質を抑えたいなら、水にさらして食べるのがおすすめです。水にさらすことで辛みも抜けて、おいしく食べられるようになります。

水にさらす時間は、短時間にするのがポイントです。長時間水にさらすとアリシンや水溶性の食物繊維が水に溶けだしてしまうだけでなく、食感も水っぽくなってしまいます。

また、味つけにも気を配りましょう。糖質が豊富なドレッシングや調味料を掛けて食べると、水にさらした意味がなくなってしまうので、マヨネーズやオリーブオイルなど糖質が少ない調味料を使って味つけしましょう。

おすすめの調味料はマヨネーズです。マヨネーズで和えたオニオンスライスに、鰹節をたっぷり掛けて食べるとおいしいですよ。

炒めて食べるときはカロリーに注意

玉ねぎを炒めて食べるときは、カロリーに注意しましょう。油で炒める分、カロリーが高くなりがちです。また、体積も減るので、気付かないうちにたくさん食べてしまうこともないとはいえません。

加熱して食べる場合は、油で炒めるよりも茹でる・蒸すなど油を使わない調理法で調理したほうが、摂取カロリーを抑えられますよ。どちらも油を使わなくても甘くなり、あっさりおいしく食べられます。

 

玉ねぎの糖質は野菜のなかでは多め!食べる量や調理法に注意して

玉ねぎは、野菜のなかでは糖質が多めです。糖尿病の人や、厳しい糖質制限中の人が食べるのであれば、食べる量や調理法に注意しましょう。

食べる場合は量を控えめに、水にさらして食べると糖質量を抑えられますよ。

玉ねぎには血液をサラサラにしたり、動脈硬化を予防したりするのに役立つ成分も含まれています。

糖質が多いからといって一切食べないのではなく、量を加減しながら上手に食事に取り入れてみてください。

 

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参考:

食材の目安量|料理の基本・初心者向け情報|レシピ大百科(レシピ・料理)|【味の素パーク】たべる楽しさを、もっと。-味の素株式会社

タマネギ | 成分情報 | わかさの秘密- 株式会社わかさ生活

糖質制限ダイエットってなに?そのメリット、注意点とは?-江崎グリコ株式会社

 食品成分データベース-文部科学省(引用)

日本食品標準成分表2015年版(七訂)(引用)