食物繊維は一日あたり約20gが目標! 現代人は食物繊維不足って本当?

普段の食事で、食物繊維について意識していますか?
食物繊維はそれ自体でエネルギーとなるような栄養素ではありませんが、腸内環境を整えたり栄養の吸収速度を調整したりと、体の状態をよりよく保つためにはなくてはならない食材なんです。厚生労働省によると、1日の食事で取り入れたい食物繊維の量は約20g。ですが、実際には目標量をきちんと摂取できている人はとても少ないです。

現代人の体調管理になくてはならない栄養素である食物繊維。今回の記事では、1日に取りたい食物繊維の量とそれを実現するためのヒントを紹介します。

 

そもそも食物繊維とは?

食物繊維とは?

食物繊維は食品に含まれる栄養素のひとつですが、人の体の中で消化吸収することはできません。そのため、食物繊維自体はいくら摂ってもエネルギーにはならないのです。

では、食物繊維は摂っても意味はないでしょうか?

いいえ、そんなことはありません。食物繊維は、体の中で糖分や脂肪の吸収を穏やかにしてくれたり便秘を解消してくれたりします。むしろ現代人にはなくてはならない栄養素です。

食物繊維には「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があります。主に水溶性食物繊維は食事の消化吸収を穏やかにし、不溶性食物繊維は便秘を解消してくれますよ。

 

一日に必要な食物繊維の量は約20g!

食物繊維 1日

現代人にとって意義の大きい食物繊維ですが、1日あたりどれくらいの量を摂ればいいのでしょうか?

厚生労働省によると、食物繊維の推奨摂取量は1日あたり、成人男性は21g以上、成人女性は18g以上です。ちなみに、食物繊維20gをレタスで摂ろうとすると、なんと約2kgも食べなければいけない計算になります。

 

現代人の多くは約半分しか摂れていない!?

実際、多くの人が1日に食物繊維20gを摂れているのでしょうか?

残念ながら、そんなことはありません。平成27年国民健康・栄養調査報告によると、日本人の食物繊維の摂取量は1日あたりだいたい13〜17gくらい。60歳以上の高齢者は平均で17g近く摂取できていますが、若い人の摂取量は少ないという結果になっています。特に20〜30代が食物繊維をあまり摂れていません。

1日約20g以上という目標から見ると、半分をやっとこえたくらいの量です。これでは、食物繊維が足りていないと言わざるをえないですね。

 

日本人の食物繊維摂取量の推移

「昔の食事は食物繊維をたくさん含んでいた」とよく言われますが、実際にはどうなのでしょうか?

国民健康・栄養調査の結果を見ると、日本人の食物繊維摂取量は年々減少しています。1947年と2008年を比べると、約半分以下にまで減っているというのですから驚きです。

現在の結果を見ても、高齢者は食物繊維の摂取量が多く、若い人の摂取量が少なくなっていました。やっぱり、昔ながらのメニューの方が食物繊維を上手に取り入れることができそうです。

 

食物繊維が不足するとどうなるの?

食物繊維は炭水化物や脂質のように、エネルギーになる食材ではありません。エネルギーが足りなくなると疲れやすくなったりお腹が空いたりとわかりやすい影響が出ますが、食物繊維が不足しても、自分としてはあまり困った感じはしないかもしれません。ですが、体の中では大変なことが起きています。

例えば、不溶性食物繊維が足りないと、しっかりと便を作ることができません。その結果、便秘になったり、腸内環境が悪くなったりします。水溶性食物繊維が足りないと、糖質や脂質など他の栄養を急激に吸収することになり、肥満や糖尿病など、生活習慣病のリスクが上がってしまいます。

 

食物繊維をたくさん摂るための一工夫

九州まーめんイメージ

残念ながら、普通に食事を摂るだけでは食物繊維は不足することがわかりました。それでは、上手に食物繊維を摂るためにはどうしたらいいのでしょう。

食物繊維をしっかり摂るためには、次のようなポイントを意識したいところです。

 

野菜やきのこ、果物を取り入れる

食物繊維といえば野菜、というイメージがあるのではないでしょうか?

実は、野菜以外にもきのこや果物、海藻なども食物繊維を多く含んでいます。例えば普段の食事に野菜の煮物を一品追加する、デザートをケーキから果物に変える、といった工夫はいかがでしょうか。切り干し大根やおから、ひじきなどは食物繊維をたくさん含んでいます。常備菜として作り置きもしやすい食材でもあり、強い味方になってくれそうです。

 

食物繊維の多い食材に置き換えてみる

普段の食事の一部を、食物繊維の多い食材に置き換えるという方法もおすすめです。例えば、ご飯を玄米に変えてみる、全粒粉のパンやパスタを選ぶ、それだけでも食物繊維の量は増えます。

特におすすめなのは、大豆製品への置き換えです。大豆は食物繊維をたくさん含んでいる食材なので、どんどん取り入れましょう。お肉料理を豆腐でカサ増ししたり、小麦粉の代わりにおからパウダーを使ったりするのもおすすめです。 九州まーめんは、大豆を原料にした麺です。パスタや麺料理を九州まーめんで作れば、食物繊維もたくさん摂れますよ。

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食物繊維をおいしく食べて、体の中からデトックス

食物繊維は、他の栄養素の吸収を穏やかにしたり、便秘を解消してくれたりと、現代人にとってとても嬉しい効果を持っています。食べるデトックスと言ってもいいかもしれませんね。

食物繊維の目標摂取量1日約20gは、意識しないとなかなか達成できないかもしれません。そこで食物繊維の多い食材を積極的に取り入れることを心がけましょう。普段の食事からちょっと意識して上手に工夫することで、食物繊維の摂取量を増やせますよ。

食物繊維を上手に活用して、健康で綺麗な体を手に入れましょう。

▼食物繊維を活用する上でおすすめの大豆の記事はこちら!

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参考: 

「食物繊維の働きと1日の摂取量」-健康長寿ネット

「食物繊維の必要性と健康」-厚生労働省e-ヘルスネット

「平成27年国民健康・栄養調査報告」-厚生労働省

「ビタミンと食物繊維」-農林水産省みんなの食育

「食物繊維を摂ろう!摂取量の推移と変化」-大塚製薬

日本食品標準成分表2020年版(八訂)-文部科学省(引用)

日本人の食事摂取基準(2020年版)-厚生労働省(引用)