低糖質ダイエットや筋トレのブームによって、良質なタンパク質が注目を集めています。タンパク質源として牛肉や豚肉と比較してもコスパが良い鶏肉の中でも料理しやすく、食べやすいサイズ感であることも含めて、ダイエットや筋トレのベストパートナーともいえる「鶏ささみ」。鶏ムネや鶏モモと比べてよりヘルシーであることは良く知られていますが、ちょっとパサパサした食感なので満足感を得られないと思っている人も多いのでは?
料理方法を工夫することで飽きずにダイエットや筋トレの友として大活躍するハズです。鶏ささみの特徴をおさらいし、美味しく飽きずに食べられるおすすめレシピも紹介します。
高タンパク質な鶏ささみの特徴をおさらい!
高タンパク質で低脂質としてよく知られ、ダイエットや筋トレに最適とたびたびニュースやレシピサイトでも取り上げられる鶏ささみ。具体的にどれくらいの栄養価を持っているのかおさらいしましょう。
脂質が少ないだけにパサパサしがちで、とても淡泊な食感が鶏ささみの特徴。より味わい深く食するためのコツも解説します。
鶏ささみの栄養素
ダイエット中や筋トレ中に摂取したいタンパク質源の鶏ささみ。鶏ささみはむね肉の裏側の中央あたりにある鶏肉で、左右にひとつずつあります。羽をはばたかせる際によく動かす部位なので、脂肪分が少ないのが特徴。その形が笹の葉に似ていることから命名されました。
鶏モモ肉や鶏ムネ肉と比較すると脂肪がもっとも少ない箇所でありながらタンパク質量が多く、タンパク質の代謝に必要なビタミンB6も豊富。トレーニング後に食べたい食材のひとつです。
平均的な鶏ささみ1本(70g)当たりの栄養価
鶏ささみ(親)エネルギー74kcal、タンパク質17.2g、脂質0.8g、ビタミンB6 0.43mg
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
鶏ささみを美味しく食べるのコツ
柔らかくしっとりとした食感なので鶏ムネ肉よりも好きな人も多いのでは?とはいえ鶏ささみは脂肪分がすくないため、パサパサした食感になりがち。あっさりしすぎで満足感が得られにくい部位とも言えるでしょう。調理方法それぞれのポイントを紹介します。
【蒸す】
料理酒と一緒に揉み込んだうえで蒸せばパサつきを抑えることができます。水溶性のビタミンB群の流出を食い止めることができるのも蒸す料理法のポイントです。
【茹でる】
茹でるときは余熱を上手く使うのがポイント。下処理で塩を揉み込むとうま味が逃げにくくなります。鍋でお湯を沸かし沸騰させ、沸騰後にささみを入れます。5つ数えたらひっくりかえして火を止めて蓋。7~10分放置して余熱で火を通します。
【レンジ】
レンジは食材の水分を利用して加熱する器具なので、パサつきが増してしまうおそれも。下処理で塩と料理酒を十分に揉み込んでおきましょう。鶏ささみ1本で料理酒は大さじ1が目安です。600wで3〜5分を目安にしてラップをして火をとおしすぎないように気を付けます。
鶏ささみは最強?他部位のタンパク質をチェック
鶏ささみがダイエットや筋トレのお供として優秀なのは理解できましたが、実際鶏肉のそのほかの部位と比較してどれくらいタンパク質が多く、脂質が少ないのでしょうか。それぞれの部位の鶏肉の特徴もあわせて紹介します。
ムネ肉
鶏はよく胸を動かすため、脂肪が少なく締まった肉でタンパク質が豊富なのが鶏ムネ肉です。糖質やタンパク質、脂質をエネルギーに変える作用があるナイアシンが多いのも特徴といえるでしょう。
70g(鶏ささみ1本分相当)当たりの栄養価
皮付き:エネルギー160kcal、タンパク質13.7g、脂質12.0g、鉄0.2mg、ビタミンB2 0.06mg、ナイアシン5.5mg
皮なし:エネルギー79kcal、タンパク質17.1g、脂質1.3g、鉄0.3mg、ビタミンB2 0.07mg、ナイアシン5.9mg
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
モモ肉
足の付根からモモの部分が鶏モモ肉です。程よく脂肪分があり、タンパク質に加え鉄分、ビタミンB2も多い部位。
70g(鶏ささみ1本分相当)当たりの栄養価
皮付き:エネルギー164kcal、タンパク質12.1g、脂質13.4g、鉄0.6mg、ビタミンB2 0.16mg、ナイアシン2.7mg
皮なし:エネルギー90kcal、タンパク質15.4g、脂質3.4g、鉄1.5mg、ビタミンB2 0.22mg、ナイアシン2.9mg
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
レバー
焼き鳥で人気の鶏レバー。ビタミンB2を多く含み、レバーの最大の特徴といってもよい鉄分はほかの部位を圧倒するほど豊富です。栄養的に大変すぐれている部位ですが、独特のにおいがあるため、水にさらして「血抜き」してから使うのが一般的です。
70g(鶏ささみ1本分相当)当たりの栄養価
エネルギー70kcal、タンパク質13.2g、脂質2.2g、鉄6.3mg、ビタミンB2 1.26mg、ナイアシン3.2mg
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
はつ
レバー同様に焼き鳥で人気のあるハツは、心臓が英語でHeartであることから呼ばれるようになりました。意外にも脂質が多いためうま味があります。
70g(鶏ささみ1本分相当)当たりの栄養価
エネルギー130kcal、タンパク質10.1g、脂質10.9g、鉄3.6mg、ビタミンB2 0.77mg、ナイアシン4.2mg
引用:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
鶏ささみのタンパク質が効果的にとれるレシピ5選
鶏ささみのあっさりしている特徴を活かしたレシピを紹介します。しっかりとした味付けがポイントになります。
鶏ささみレシピ01:チーズささみのカレーカツレツ
あっさりしたささみにカレーとチーズの濃厚な味付けで適度なボリュームがあり、満足感もバッチリ。手順も衣にパルメザンチースを混ぜたり、ささみにカレー粉をまぶしたりするだけなのでお手軽に作ることができますよ。あとは、お好みの野菜を添えて楽しみましょう。
鶏ささみレシピ02:ささみのしゃぶしゃぶ
薄切りにした鶏ささみを大葉、パクチー、ネギをたっぷりと添えてめんつゆでさっぱりと頂きましょう!とてもシンプルのなので手軽にできますが、素材の美味しさを引き出すレシピです。お腹が空いた時にササっと作ってヘルシー生活を維持できそうですね。
鶏ささみレシピ03:エビとささみの和風サラダ
塩麹に漬けてしっかり味をつければ、淡泊な鶏ささみがのうま味で味わい深く、柔らかくなります。そこに桜エビなど小さなエビを加えて鮮やかに。ソースには醤油やごま油など和風のものを使用しで食べるのがベスト!
鶏ささみレシピ04:鶏ささみ団子とゴーヤのしいたけスープ
シイタケのうま味、ゴーヤの苦味が鶏ささみに染みこむ深い味わいを堪能できるスープです。スープは米麹を使って素材の美味しさを引き出すように作りましょう。体に嬉しい素材を使ってボリュームを加えるのも良いですね。
鶏ささみレシピ05:ささみのヘルシーナッツサラダ
シンプルにボイルしたささみとお好みの野菜でサラダを作りましょう! トッピングにナッツ類を入れればの濃厚な味わいと淡泊な鶏ささみがベストマッチです。
鶏ささみの良質なタンパク質で健康的なダイエットを
鶏ささみは高タンパク質で低脂質という栄養価から、ヘルシー食材の代名詞ともいえる存在です。しかし、あっさりした味のため、満足感がえられないなぁと感じる人も多いでしょう。あっさりした味は下処理のコツと、しっかりした味付けのレシピを用いれば、飽きずにいつでも食べられる食材に生まれ変わります。ダイエットや筋トレのお供として積極的に取り入れましょう。
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参考:
鶏ささみレシピ特集。サラダからメインまで簡単メニューを紹介!-森永製菓
賢く使い分け!【鶏ムネ肉vs鶏モモ肉】「栄養・味・食感・特徴」の違いまとめ-東京ガス
鶏、豚、牛のレバー、それぞれの特徴って?-オレンジページネット
焼き鳥と主な部位 【ダイエット中の人におすすめ】鶏のささみ・むね肉のヘルシーレシピ10選-Women’s Health