ダイエット中、炭水化物は野菜からとるのがおすすめ! その理由とおすすめ野菜を

ダイエット中、炭水化物は野菜からとるのがおすすめ! その理由とおすすめ野菜を

「ダイエット中だから炭水化物は控えめにしないと……」と思って、食事に気を使っている方も多いのではないでしょうか?しかし、やみくもに炭水化物を控えるのは体に毒です。炭水化物がどんなものか知ったうえで、上手にとればより健康的にダイエットできますよ。

この記事ではダイエット中にもぴったりな炭水化物を含む野菜のほか、上手なとりかたも紹介していますので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

炭水化物とは?

炭水化物とは?

炭水化物=体によくないものという印象を持っている人は、残念ながら少なくありません。なかには、炭水化物を控える食生活を送っている人もいるのではないでしょうか?

しかし、炭水化物を一切とらないというのは、体によくありません。まずは、炭水化物がどういったもので、どんな働きをしているのかを正しく理解しましょう。

 

炭水化物=糖質+食物繊維

炭水化物というのは、糖質と食物繊維を合わせたものを指します。

そのうち食物繊維は、私たちの体では消化・吸収することができないもので、さまざまなはたらきを担っていることから「第6の栄養素」ともいわれています。

炭水化物とひと口に言っても、その働きは糖質と食物繊維で大きく異なるので、食べ物の栄養成分をチェックする際はその内訳にも注目してみてくださいね。

 

炭水化物のはたらき

炭水化物のはたらきは、次の2つです。

 

  1. エネルギーとなって体を動かす
  2. 生活習慣病の発症を防ぐ

 

1.は糖質に由来するものです

糖質は、私たちの体を動かすのに欠かせないエネルギー源で、不足すると注意力が散漫になったり、低血糖になったりするので控え過ぎに注意しましょう。

 

2.は、食物繊維に由来するものです。

食物繊維には、おなかの調子を整えるだけでなく、食後の血糖値の急上昇を抑えたり、血液中のコレステロール濃度を低下させたりするはたらきもあります。

食物繊維は、糖質と違って私たちの体のエネルギーにはなりませんが、体を健やかに保つには欠かせない栄養素です。

 

炭水化物の摂取目安量

炭水化物の控え過ぎは、かえって体に悪影響を及ぼします。かといって、とり過ぎは肥満の原因になることも事実です。

少し食生活が乱れているな、と思ったら「PFCバランス」をもとに食事の内容を見直してみましょう。

 

PFCバランスというのは

P:Protein(タンパク質)

F:Fat(脂質)

C:Carbohydrate(炭水化物)

のバランスをいいます。美しく健康的にダイエットする・体を健やかに保つには、このPFCバランスがとても重要です。

 

1日の摂取カロリーの理想的なPFCバランスは

P:15%

F:25%

C:60%

だとされています。

 

30代女性の摂取カロリー目安からP・F・Cそれぞれのカロリー量を計算してみると

30代女性の摂取カロリー目安=2,050kcalの場合

P:2,050kcal × 15% = 307.5kcal

F:2,050kcal × 25% = 512.5kcal

C:2,050kcal × 60% = 1,230kcal

となります。

この計算結果を見て「意外と炭水化物が占めるカロリー量って多いんだ!」「結構食べてもいいんだ!?」と驚かれた方もいるのではないでしょうか?

糖質や炭水化物の上手な食べ方は、次の記事でくわしく紹介しています。こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

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野菜から炭水化物をとるメリット

野菜から炭水化物をとるメリット

1日に摂取できる炭水化物の量がわかったところで、どうやって摂取すればいいのでしょうか?

おすすめは、野菜から摂取する方法です。もちろん糖質を多く含む食材も体には必要ですが、ダイエット中は意識して野菜から食物繊維を補うようにしましょう。

 

野菜は食物繊維が豊富!

野菜は、炭水化物のなかでも糖質を多く含むパンや麺類、ごはんなどの主食に比べ、食物繊維を豊富に含んでいます。

食物繊維は、私たちの体に吸収されることがなく、エネルギーになりにくい栄養素です。一方で、おなかの調子を整えたり、糖質をとった後の血糖値の急上昇を抑えて太りにくい体のコンディションを作ったりするのに役立ちます。

ダイエット中は、食事制限などで食物繊維や水分の摂取量が減って便秘になりやすくなるので、おなかの調子を整えてくれる食物繊維を積極的にとって、便秘解消を目指しましょう。

糖質をとる前、あるいは糖質と一緒に食物繊維をとると、食後の血糖値の上昇がゆるやかになり、糖質が中性脂肪として体に蓄えられにくくなります。

 

さまざまな調理法で食べられる

野菜の大きな魅力は、さまざまな調理法で食べられることです。生で食べるのはもちろん、煮る・焼く・蒸す・炒める・揚げる……など調理法を選びません。

さまざまな調理法で食べられることは、飽きずに食べ続けるうえで重要なポイント。野菜中心の献立にするにしても、調理法を変えることで飽きずにおいしく食べ続けられるでしょう。

 

量のわりにカロリーが控えめで満足感が得やすい

野菜は、肉や魚、主食に比べてカロリーが控えめなので、摂取カロリーを抑えながら満足感を得るのに適しています。

歯ごたえのある野菜であれば、よく噛んで食べることで少量でも満腹感が得やすいですよ。

ダイエット中は、食事の量を減らすことで空腹感を感じやすくなります。そんなときは、たくさん食べても低カロリーな野菜を上手に食事に取り入れましょう。

 

ダイエット中の上手な野菜の選び方とおすすめ野菜4選

画像URL:https://stock.adobe.com/jp/images/healthy-vegan-food-vegetarian-vegetable-salad-of-radish-cucumbers-lettuce-and-red-onion-top-view-copy-space/304172781

それでは、ダイエット中の上手な野菜の選び方とおすすめの野菜4品を紹介します。

バランスのいい食事を考える際に役立ててくださいね。

 

ダイエット中は低糖質で食物繊維が豊富な野菜を選ぶ

ダイエット中に食べる野菜を選ぶポイントはズバリ「低糖質・高食物繊維」です。

体のエネルギーになる糖質が少ない一方で、満腹感・満足感をもたらしてくれる食物繊維が豊富な野菜を選びましょう。

野菜のなかには、含まれる炭水化物の多くが糖質であるというものもあります。糖質が多い野菜は控えめにして、食物繊維を多く含む野菜を選ぶようにしましょう。

 

糖質が多い野菜は食べ過ぎに注意!

炭水化物のなかでも糖質が多く含まれる野菜は、食べ過ぎに注意しましょう。

糖質は体に必要なエネルギー源ですが、とりすぎるとカロリーオーバー・肥満につながります。

炭水化物が豊富な野菜の場合、それが糖質由来なのか、食物繊維由来なのかを見極めることが重要です。

一般に、次の野菜は糖質由来の炭水化物が多く含まれています。

 

じゃがいもやさつまいもなどの芋類

じゃがいもやさつまいもなどの芋類は、食物繊維を多く含む一方で、糖質も多く含んでいます。

じゃがいも100gに含まれる炭水化物15.9gのうち、実に15.5gが糖質です。

さつまいもの場合、100gに含まれる炭水化物は31.9gで、内30.9gが糖質となっています。

それぞれに含まれる食物繊維の量は、じゃがいもが9.8g、さつまいもが2.2gと決して少ないわけではありませんが、食物繊維に対して糖質が多すぎるので食べ過ぎには注意してください。

 

れんこんやたまねぎなどの根菜類

れんこんやたまねぎなどの根菜類も食べ過ぎに注意しましょう。

シャキシャキとした歯ごたえがあるれんこんは、100gあたり15.5gの炭水化物を含んでいます。そのうち14.2gが糖質です。

一見ヘルシーに見えるたまねぎは100gあたり8.4gの炭水化物を含んでおり、内7.0gが糖質と、食物繊維に対して糖質が多いといえます。

 

甘くておいしいかぼちゃやとうもろこし

甘くておいしいかぼちゃやとうもろこしも要注意です。ダイエット中、甘いものが欲しくなったときに「野菜だからヘルシーだろう」とかぼちゃやとうもろこしを食べている人もいるのではないでしょうか?

かぼちゃは100gあたり10.9gの炭水化物を含んでいますが、内8.3gが糖質です。

とうもろこしも100gあたり16.8gの炭水化物の内12.5gが糖質と、甘みがある分糖質も多く含まれています。

かぼちゃやとうもろこしを食べるときは、一度にたくさん食べず「少なめに」食べることを心がけましょう。

 

糖質が少ない野菜4選

それでは、最後に糖質が少ない野菜を4品紹介しましょう。できるだけクセがなく、アレンジもしやすいものを厳選したので、ぜひ参考にしてくださいね。

 

ほうれん草

ほうれん草は、100gあたりの炭水化物が4.0gと炭水化物がそもそも少ない野菜です。そのうち糖質は0.4g、食物繊維は3.6gであることから、糖質が少なく食物繊維が多いダイエット向きの野菜であると言えます。

茹でておひたしにするほか、炒める・スープに入れるなどアレンジの幅が広いのも魅力。クセもないので、食べ続けやすい野菜です。

 

レタス

レタス100gあたりの炭水化物は2.9gで、内1.1gが食物繊維です。レタスのいいところは生でもおいしく食べられるところですよね。

レタスチャーハンやレタススープなどにして火を通してもシャキシャキ感が失われないので、食感も楽しめます。

 

わかめ

わかめに含まれる炭水化物は、そのほぼすべてが食物繊維で、100gあたり5.8gにもなります。

乾燥わかめなら日持ちがするので、いつでも手軽に使えるのが嬉しいですよね。

スープに入れたり、サラダにしたりと様々な方法で食事に取り入れましょう。

 

もやし

低価格で、アレンジがしやすいもやしも「低糖質・高食物繊維」という点で優秀な野菜です。

もやし100gに含まれる炭水化物2.2gのうち、ほぼすべてが食物繊維というから驚きですよね。

サッと茹でて食べる・炒めものに加えるだけでなく、刻んで炒飯やお好み焼きに混ぜたりするのもおすすめです。

 

野菜で上手に炭水化物を補おう!

炭水化物というと「ダイエットの敵!」「ダイエット中は控えるべきもの」と思っていた方も、この記事を読んで誤解を解いていただけたのではないでしょうか?

野菜は、ダイエット中炭水化物をバランスよく補うのに役立ちます。

ダイエット中は、野菜に含まれる炭水化物の内訳にも注目し、糖質が少なく食物繊維が多い野菜を選ぶようにしましょう。

闇雲に炭水化物を制限するのではなく、毎日の食事にバランスよく取り入れて、健康的にダイエットを進めてくださいね。

 

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参考:

炭水化物を多く含んでいる食べ物は?摂取基準や健康的な食べ方も紹介-ロッテ

ダイエット中の食事はPFCバランスが成功のカギ!計算方法やメニュー例も紹介-UHA味覚糖

糖質制限ダイエット中の食物繊維のとり方-ZENB

栄養バランスの優等生「 和食」-農林水産省

摂取カロリー、気にしてる?1日の摂取カロリーの目安とは-大塚製薬

 食品成分データベース【「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より】-文部科学省(引用)