和食の定番ともいえる豆腐は、高タンパク質で低糖質な食品として、ダイエット向きであることはよく知られています。ひとことで豆腐といっても、絹や木綿や厚揚げなど種類がいろいろありますが、どれもタンパク質量が同じだと思っていませんか?
実は、豆腐はそれぞれ製造方法により、製品になったときの脂質やタンパク質、エネルギー量が異なります。
この記事では、筋トレや減量で失われてしまう栄養素を豆腐で補うには、どれくらいの量を食べる必要があるのかを解説!簡単な豆腐料理のアレンジレシピも紹介しています。
豆腐の栄養素を種類ごとに解説!もっともタンパク質量が多いのは?
豆腐を選ぶとき、食べ方や柔らかさという好みで豆腐の種類を選んでいる人も多いことでしょう。豆腐は製造工程によって、できあがったときの栄養素に違いがあります。それぞれの脂質やタンパク質、エネルギー量など、豆腐の種類別に特徴をおさえておくと、筋トレやダイエットに成果が出やすい選び方もできますよ。
滑らかな食感の絹豆腐は炭水化物が多い
絹豆腐のタンパク質量は100gあたり5.3gです。絹豆腐は、豆乳に凝固剤となるにがりを加えてそのまま固めるという、シンプルな工程で作られています。水分が豊富でとても滑らかさがあって柔らかいので、幼児や高齢者向けの食品としてもぴったり。豆乳に含まれる栄養素がそのままぎゅっと詰まっているため、炭水化物の量はやや高めで脂質は低めです。
食物繊維の量が多いのは木綿豆腐
木綿豆腐のタンパク質量は100gあたり7.0g、食物繊維も絹豆腐が0.9gに対し木綿豆腐は1.1gとやや多いことがわかります。豆腐の種類の中でも大豆感と満足感があるのが木綿豆腐。絹豆腐と同じように豆乳を凝固させますが、それを一度崩して圧縮させることで余分な水分が取り除かれます。また水分と一緒に大豆の炭水化物がしぼり取られ、その分タンパク質やカルシウム量を多く含んでいるのが特徴です。
タンパク質含有量No.1の高野豆腐
高野豆腐は、豆腐の種類のなかでも圧倒的なタンパク質量があります。高野豆腐を水煮にすると100g中に含まれるタンパク質量は10.7g。高野豆腐は凍り豆腐とも呼ばれるように、豆腐を寒い時期に凍らして水分をとばす方法で作られます。昔から保存食品として煮物料理によく使われていますが、最近ではタンパク質食品として注目されており、高野豆腐のアレンジ料理もよく紹介されています。
1日1パックの豆腐で筋トレに必要なタンパク質量を補うには?
豆腐は低カロリーで、食物繊維やタンパク質が含まれる優秀な食品です。しかしだからといって、たくさん食べればいいというわけではありません。
アンバランスな食べ方を続けると筋トレ効果も低減してしまうため、きちんと栄養バランスのとれた食事を心がけましょう。ここからは、実際に豆腐をどれくらい食べるといいかについて解説していきます。
豆腐のタンパク質と他の食材のタンパク質って同じなの?
原料や筋トレにタンパク質が効果的なのはよく耳にすることがあっても、タンパク質の種類まで詳細を知っている、という人は少ないのでは?
タンパク質は大きく分けて2つの種類に区別されます。肉や魚類、乳製品、卵などは「動物性タンパク質」、大豆や小麦類に含まれているのが「植物性タンパク質」と呼ばれています。
どちらもタンパク質として重要ですが、特に豆腐の原料となる大豆タンパク質には、肉類と似たアミノバランスがありながらコレステロールを下げる作用もあるため、機能性食品としても高く評価されているのですよ。
豆腐を食べるときは3分の1パックがちょうどいい
では実際に豆腐を食べるとき、どれくらいの量を食べると筋トレやダイエットにいいのでしょうか。
一般的に、週3~4回適度な筋トレをするなどの活動量がある人の場合、体重1kgに対して約1.3~1.5gのタンパク質量が必要とされています。例えば、体重50㎏の人だと1日あたりに必要なタンパク質量は65~75gですね。
木綿豆腐1丁(約300g)あたりタンパク質21gが含まれているので、定期的にトレーニングする人であれば1日1丁を上手に食べ分けることで、必要なタンパク質量の約3分の1が補えることになります。もちろん豆腐ばかりでは栄養が偏ってしまうため、他の食材とのバランスを見ながらタンパク質を摂リ入れるようにするといいですよ。
筋トレ効果は豆腐タンパク質とプラスαでバランスが大事
筋トレでしなやかな筋肉を作るには、タンパク質だけでなくタンパク質を補う栄養素も必要です。不足するとエネルギー不足や代謝の低下など、筋トレやダイエットの効果が感じられないどころか、筋力の低下で体の正常な動きが遮られることにも。
健康な状態を維持しつつ効果を得るには、タンパク質に加えて炭水化物やビタミン、ミネラル、脂質なども食事で補うよう栄養バランスも意識してみましょう。
低カロリーで高タンパク質な豆腐がダイエット女性に人気なワケ
豆腐は健康にも美容にもいいと、女性だけでなくダイエットを目指す人ならよくご存じですよね。
それでは豆腐がなぜ女性に人気があるのでしょうか。それはカロリーが低いだけではなく、豆腐に含まれる栄養素に秘密があります。
次に豆腐を積極的に食べるための簡単アレンジレシピも紹介していきます。
豆腐の原料である大豆に含まれる栄養素は女性に嬉しい効果あり
豆腐の原料となる大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンに近い分子構造を持っています。そのためイソフラボンには、女性の月経周期や思春期の成長に重要な役割りがあるのです。そのほかにも良質なタンパク質や、大豆繊維、ビタミン、ミネラル、カルシウムなどの栄養素も大豆に含まれています。
美と健康を追求する女性にとって、大豆原料の豆腐は、もはやはずせない食品といえますね。
成形済みで料理も簡単!筋トレ期間中におすすめの豆腐レシピ3選
女性に嬉しい、ダイエットにも嬉しい効果が期待できる豆腐を手軽に美味しく食べたい。けれども豆腐料理は、冷ややっこや湯豆腐といった定番で味が単調なものしか食べ方がわからない。
そんな人におすすめの豆腐を使った栄養満点レシピ3つをご紹介します。
豆腐の野菜あんかけ
豆腐は味がタンパクでどうしても満腹感が得られない。そんな人におすすめなのが、野菜たっぷりのあんかけアレンジです。
きのこや白菜、人参や大根など葉物野菜と根菜で和風ベースのあんかけにしたり、トマトやブロッコリーなどをコンソメベースのあんかけにして洋風にアレンジしたりと、ベースとなるだしを変えることで味のバリエーションも楽しめます。
寒い季節に体の芯から温まって、心も体も喜ぶレシピです。
照り焼き豆腐丼
手軽にランチを済ませたい。そんなときは、ガッツリ系の照り焼き豆腐をご飯の上にのせたどんぶりものもおすすめです。
醤油や砂糖の香ばしさがシンプルな豆腐にアクセントを加えて、1品で満足度も高いレシピです。
ポイントは木綿豆腐ではなく絹豆腐を前日から水抜きしておくことと、焼くときに軽く小麦粉でコーティングしておくと、タレが絡みやすく水っぽさがなくなります。
ご飯は雑穀米にすることで食物繊維やマグネシウム、ビタミンBといった栄養素も補えます。
豆腐サラダ
とにかくヘルシーさを優先にしたい女性におすすめするレシピが、豆腐を使ったサラダです。木綿豆腐を使用するとしっかりと噛み応えも感じられるので、野菜のシャキッとした歯ごたえにもマッチします。
ダイエット中は、ドレッシングにこだわることでさらに美容効果も。精製度の低いオリーブ油や、えごま油、亜麻仁油を使った手作りドレッシングを常備しておくとオメガ系も栄養素も摂取できます。ダイエットに効果的な必須アミノ酸を多く含んでいるので筋トレ前後に食べるのがおすすめ。
番外編.九州まーめん
豆腐ではないのですが、同じく大豆をつかった、「九州まーめん」という麺をご存知でしょうか?
100%大豆でつくられているため、前述してきた豆腐の栄養がたっぷり含まれているうえ、タンパク質は1玉あたり14.9g、糖質は5.1と美容・ボディメイクにぴったりなんです! さらに、どんなレシピもできる万能麺なので食事も楽しみむことができますよ。
豆腐の凄さは理解したけど、ちょっと飽きてしまった…。という時はぜひ試してみてくだいね。
▼【糖質5.1g】大豆100%の麺
九州まーめんはこちら!
種類豊富な豆腐のタンパク質は他の食事と合わせることで筋トレに効果的!
豆腐のタンパク質は肉や魚とは違った栄養素が凝縮された食品です。のど越しがよく一年中食べられるので、筋トレやダイエットに合わせた長期的な食事コントロールにぴったり!
おすすめは1日1パックを毎食少しずつ食べることです。他の栄養素と一緒に食べて健康的に整ったボディライン作りを目指しましょう。
…………………………
参考:
豆腐のタンパク質量・栄養素について解説!豆腐を活かした減量レシピも紹介-森永製菓