毎日欠かさず筋トレをしていて、筋肉をつけるにはタンパク質を摂取することが大切と、わかっているけれど、どれくらい摂取すればイメージがわかない……という方は少なくないでしょう。
この記事では、1日あたりのタンパク質の摂取目安量を解説するとともに、タンパク質を豊富に含む食材をご紹介します。
ぜひ、毎日の食事を考える参考にしてくださいね。
タンパク質とは?1日の摂取目安量は?
「体を作るにはタンパク質が必要不可欠!」とはよくいわれますが、具体的な摂取目安量や、タンパク質の働きを知っている人はあまり多くありません。
まずはタンパク質の働きや、タンパク質の摂取目安量をみていきましょう。
私たちの体を作るのに必要不可欠な栄養素
タンパク質は、私たちの体を作るのに必要不可欠な栄養素で、肉や魚、乳製品、大豆製品などに多く含まれています。
タンパク質とひと口にいっても、動物性タンパク質と植物性タンパク質があり、それぞれをバランスよくとることが大切です。
タンパク質については次の記事でくわしく紹介しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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エネルギー産生栄養素バランスからみる1日の摂取目安量
では、タンパク質は1日にどれくらいとればいいのでしょうか?
厚生労働省の「エネルギー産生栄養素バランス」によると、20~30代女性の場合は1日の摂取安カロリーの13~20%をタンパク質で補うべきとされています。
といっても、具体的なイメージがつかめませんよね。
20~30代の女性が1日に摂取すべきカロリーの目安は2,000~2,050kcalです。その20~30%ですから、計算すると530~810kcalをタンパク質で補いましょう。
数字でみると、かなりの量のタンパク質をとったほうがいいことがわかりますよね。
タンパク質が不足するとどうなる?
では、タンパク質が不足するとどうなるのでしょうか?
タンパク質は体を作るもとなので、不足するとさまざまな不調が出てきます。くわしくみていきましょう。
肌が荒れやすくなる
タンパク質は、肌や髪を作る材料になります。
そのため、タンパク質が不足すると、
・肌が荒れやすくなる
・髪のツヤがなくなり、パサつく
などの不調が現れてきます。
男女を問わず、肌の調子が悪くなる・髪にツヤがなくなることは、大きな問題ですよね。
疲れやすくなる
タンパク質は、体の大切なエネルギー源です。不足すると、体がエネルギー不足になって疲れやすくなってしまいます。
普段「なかなか疲れが取れない」「疲れやすい」という方は、タンパク質が不足気味かもしれません。
筋肉量が減る
ダイエット中の方に多いのが、タンパク質だけでなく食事全体の量を減らしてしまうことです。すると、エネルギー不足になった体は、筋肉を分解してエネルギー源にします。
「食事を減らせば痩せる」のは、脂肪が減ったのではなく、筋肉量が減ったため……ということもあるので要注意です。
筋肉量が減ると、太りやすく痩せにくい体になってしまいます。ダイエット中は意識してタンパク質をとり、筋肉が必要以上に減らないよう工夫しましょう。
集中力が続かなくなる
集中力を保つためのホルモンは、タンパク質を構成するアミノ酸から作られています。タンパク質が不足するということはアミノ酸が不足するということでもあり、ホルモンバランスが崩れる原因にもなるので注意しましょう。
集中力が続かない、頭がぼーっとして考えがまとまらないといった場合は、タンパク質不足が原因の可能性があります。
タンパク質が豊富に含まれる食材ベスト3
それではここからは、タンパク質が豊富に含まれる食品をご紹介しましょう。
いわし
いわしは、魚由来の動物性タンパク質が豊富な食品です。
100gあたり45.0gのタンパク質を含んでいます。
塩焼きにして食べるだけでなく、パスタやサンドイッチの具材にしたりするのもおすすめです。
車麩(くるまぶ)
麩は小麦に含まれるグルテンというタンパク質を練ったもので、車麩はそれを棒に巻いて焼いたものです。
高タンパク・低カロリーで保存がきくので、常備しておくと重宝しますよ。
含まれるタンパク質の量は100gあたり30.2g。
食べるときは、水で戻して煮たり、衣をつけて揚げたりして食べます。車麩を肉代わりに使った車麩のフライは、ヘルシーで食べ応えのあるひと品です。
鶏ささみ肉
高タンパク・低脂質・低カロリーな肉の代表ともいえる鶏ささみ肉もおすすめです。
100gあたり24.6gのタンパク質を含んでいます。
鶏むね肉に比べて柔らかく、パサつきにくいので調理しやすいのも嬉しいですよね。
チーズ
スーパーで売られているチーズも、タンパク質が豊富な食品です。
一般的なプロセスチーズの場合、100gあたり22.7gのタンパク質を含んでいます。
チーズは、牛乳からできているためカルシウムなども補えるのが魅力です。ただし、脂質・塩分も多いので食べ過ぎには注意しましょう。
納豆
大豆から作られた納豆には、100gあたり16.6gの植物性タンパク質が含まれています。
納豆のすごいところは、まるごと発酵させているので、大豆の栄養を余すことなく取れるところ。
納豆のすごさについては次の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
[irp posts=”1462″ name=”納豆の良質なタンパク質で効果的にダイエット! おすすめの食べ方やタイミングも紹介”]
ダイエット中に意識したいタンパク質の上手なとり方
どんなにタンパク質が豊富に含まれる食品でも、とり方を間違えるとダイエット失敗の原因になることがあります。
上手なタンパク質のとり方をお伝えしますので、参考にしてくださいね。
筋トレ後45分以内に良質なタンパク質をとる
タンパク質は、筋トレ45分以内にとりましょう。
筋トレなど激しく体を動かしたあと45分間は、タンパク質の吸収率が高まっている状態です。
傷ついた筋肉を修復したり、強くしなやかな筋肉を作ったりする働きが高まるので、運動後はできるだけ早く質のいいタンパク質を摂取してください。
高タンパク・低カロリーの食材を選ぶ
ダイエット中は、高タンパク・低カロリーの食材を選ぶようにしましょう。どんなにタンパク質が豊富に含まれている食品でも、カロリーが高いものを食べ過ぎれば太ってしまいます。
ダイエットの基本は、「摂取カロリー<消費カロリー」の状態をキープすることです。
食品を選ぶときは、タンパク質の量だけでなくカロリーにも注目してみてくださいね。
朝食にタンパク質が豊富な食品を食べる
ダイエットを成功させたいのであれば、朝食にタンパク質が豊富な食品を食べるようにしましょう。
朝食でしっかりタンパク質を補うことで、食後の血糖値が急上昇しにくくなるだけでなく、消化・吸収のスピードが緩やかになって腹持ちがよくなりますよ。
タンパク質が豊富な食品には、「トリプトファン」というアミノ酸も含まれています。
トリプトファンには、体内時計を調整したり、ストレスを和らげたりする働きがあるので、タンパク質が豊富な朝食を食べると生活リズムが整いやすくなる・ストレスが和らぐ効果が期待できます。
動物性のものと植物性のものを組み合わせてとる
タンパク質は、動物性のものと植物性のものを組み合わせてとりましょう。
というのも、動物性タンパク質だけで1日に必要なタンパク質を補おうとすると、脂質の摂り過ぎにつながりかねないからです。
一方、植物性タンパク質だけで補おうとすると、今度は脂質が不足してしまいます。
大事なのはこの2つのバランスです。それぞれ同じ量ずつとるようにすると、バランスよくタンパク質が補えますよ。
プロテインはとり過ぎに注意する
質のいいタンパク質を手軽に補えることから、プロテインを毎日飲んでいる方もいらっしゃると思います。
しかし、プロテインの飲み過ぎは肝臓や腎臓への負担になるほか、腸内環境を乱す原因になりかねません。
プロテインを飲むときは、それぞれの商品ごとに決められた目安量を守るとともに、いろいろな栄養素をバランスよくとれるよう食事のメニューにも気を配ってみましょう。
タンパク質をしっかり補って健康な体作りを!
タンパク質は、私たちの体に欠かせない栄養素です。普段の食事でしっかり補って、健康な体を作りましょう。
タンパク質を補うときは、動物性タンパク質と植物性タンパク質のバランス、ほかの栄養素とのバランスにも気を配ってください。
ダイエットをするのであれば、タンパク質が豊富な食品を選ぶときは高タンパク・低カロリーなものを選ぶのがポイントです。
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参考:
5大タンパク質の違い【動物性タンパク質、植物性タンパク質についても解説】-森永製菓株式会社
摂取カロリー、気にしてる?1日の摂取カロリーの目安とは-大塚製薬株式会社
タンパク質の不足で起こる諸症状、その症状と対策とは-江崎グリコ株式会社
エネルギー産生栄養素バランスとは | 栄養成分ナビ-江崎グリコ株式会社