ゆで卵はタンパク質が豊富! 1日あたりの摂取目安量も解説

ゆで卵はタンパク質が豊富!1日あたりの摂取目安量も解説

「完全栄養食品」「物価の優等生」などといわれる卵は、糖質制限中や筋トレ中の方にぴったりの食品です。なかでもゆで卵は、手軽にタンパク質を補えるという点でとても優れた食品なんですよ。

この記事では、ゆで卵の栄養価やカロリーを解説するとともに、ゆで卵を食べる際の3つのポイントも紹介します。

毎日の食事にゆで卵をプラスして、糖質制限や筋トレを成功させましょう!

 

ゆで卵の栄養価・カロリーは?

ゆで卵の栄養価・カロリーは?

まずは、ゆで卵に含まれる栄養をみていきましょう。ゆで卵の栄養は、卵の栄養とほとんど変わりません。

その内容についてくわしく解説します。

 

卵はさまざまな栄養素をバランスよく含む食品

卵は、さまざまな栄養素をバランスよく含むことから「完全栄養食」と言われています。カルシウムや鉄などのミネラルのほか、ビタミン類も豊富に含まれているのが特徴です。

また、卵黄には体に必要不可欠な脂肪である「リノール酸」も多く含まれています。糖質制限中やトレーニング中の方はとにかく「高タンパク質・低脂質・低カロリー」の食品を求めがちですが、質のいい脂肪を適量摂取することは私たちの体に必要不可欠です。

以上のことから、卵はとても栄養価が高い、優れた食品であるといえます。

しかし、卵にも不足している栄養素があります。それはビタミンCと食物繊維です。ビタミンCをまったく含んでいないわけではないのですが、1日に必要な量には足りません。また食物繊維は、そもそも卵には含まれていないため、サラダや果物などから補う必要があります。

 

ゆで卵に豊富に含まれるタンパク質は質がいい

ゆで卵に含まれるタンパク質は、質がいいという点も特筆すべきポイントです。

ゆで卵1個(約50g)に含まれるタンパク質含有量は6.3gです。この数字だけ見ると、それほど多いようにみえませんよね……。しかし、このタンパク質はとても質がよく、私たちが体の中で作りだせない「必須アミノ酸」を9種類すべて含んでいるのです。

ちなみに、黄身と白身それぞれ1個分あたりのタンパク質含有量は、黄身(約15g)が2.4g、白身(約30g)が3.2gです。タンパク質量だけ見れば、白身の方が多いとい言えます。

 

ゆで卵1個あたりのカロリーは67kcal

では、ゆで卵1個あたりのカロリーはどれくらいなのでしょうか?どんなに栄養価が高いすばらしい食品でも、カロリーが高ければ少し食べるのをためらってしまいますよね。

ゆで卵1個(約50g)のカロリーは67kcalです。1個でさまざまな栄養をバランスよく補えることを考えると、決して高カロリーとはいえず、むしろ効率よく栄養が補える低カロリーな食品といえます。

 

ゆで卵は1日何個まで食べていいの?

ゆで卵は1日何個まで食べていいの?

昔は「卵は1日1個まで」と言われていましたゆで卵ですが、1日に何個まで食べていいのでしょうか?

ここでは1日に食べるゆで卵の目安をお伝えします。

 

1日1~2個を目安に食べるのがおすすめ

ゆで卵は1日1~2個を目安に食べましょう。普段の食事に1~2個のゆで卵をプラスすることで、タンパク質をはじめとしたさまざまな栄養を十分に補えます。

昔は「コレステロール値が上がるから卵は1日1個まで」といわれていましたが、これは1970年代に行われた研究をもとにした基準です。

その後行われた研究によって、卵を食べても血中コレステロールの値には影響がないことがわかったため、現在は「卵は1日○個まで」という基準はありません。

もちろん医師や管理栄養士に食事指導を受けている人は別ですが、健康な人であればそこまで卵の食べ過ぎを気にしなくてもいいでしょう。

 

食べ過ぎはさまざまな不調の原因に

上記から「いくつでも食べていいんだ!」と思われるかもしれませんが、食べ過ぎにはくれぐれも注意が必要です。

というのも、コレステロール値以外にもタンパク質のとりすぎによって、体に次のような不調が出てくることがあるからです。

・肝臓や腎臓の疲労や機能低下

・カロリーオーバー

・尿路結石ができやすくなる

・腸内環境が乱れやすくなる

なにごとも「ほどほど」が肝心です。栄養満点だからといって、卵を一度にたくさん食べるようなことは避けましょう。

 

ゆで卵を食べる際の3つのポイント

ゆで卵を食べる際の3つのポイント

では、ここからは、ゆで卵を食べる際のポイントをご紹介します。ポイントを抑えて、さらに効率よく体に必要な栄養を補いましょう!

 

固ゆでよりも半熟ゆで卵がおすすめ

タンパク質の吸収率を高めたり消化をよくしたりしたいのであれば、固ゆで卵よりも半熟のゆで卵がおすすめです。

卵は、生で食べるよりも火を通して食べたほうがタンパク質の吸収率が2倍程度高まります。

また、一般的に硬い食品よりも柔らかい食品のほうが消化しやすいため、卵についても火を通し過ぎない方がいいでしょう。

以上2つのポイントを押さえるためには、適度に火が通った半熟卵がベストといえます。

 

野菜と組み合わせる

卵は完全栄養食ではありますが、ビタミンCと食物繊維が足りません。よりしっかり栄養を補いたいのであれば、野菜と組み合わせて食べるといいでしょう。

ゆで卵であれば、食べやすい大きさにカットしてサラダにトッピングするだけなので、卵をゆでておけばいつでも簡単に栄養満点の食事がとれます。

黄身がとろとろの半熟ゆで卵は、黄身をソースやドレッシングの材料にするのもおすすめです。

 

朝食に食べて満腹感をキープ!

いつもお昼前におなかが空いてしまう、という方は朝食にゆで卵をプラスしましょう。朝食でタンパク質をたっぷり補うと、満腹感が長続きします。

忙しくて朝食がなかなか食べられない方や、そもそも朝食は食べないという方でも、ゆで卵1個なら食べられそうではありませんか?前の日のうちに卵をゆでておくと、翌朝ゆっくり食べられるでしょう。

 

1日1~2個のゆで卵でタンパク質をしっかり補おう

糖質制限中やトレーニング中の方でタンパク質をしっかり補いたいのであれば、ゆで卵がおすすめです。ゆで卵にはタンパク質だけでなく、さまざまな栄養素がバランスよく含まれています。

ゆで卵は、作るのにコツが要らず、味つけしなくてもおいしく食べられるのもポイントです。固めにゆでたゆで卵であれば、冷蔵庫で3~4日は日持ちするのでまとめて作っておくと便利ですよ。半熟気味にゆでたものは、その日のうちにおいしく食べましょう。

1日1~2個のゆで卵で、しっかりタンパク質を補って健やかな体を作ってくださいね。

 

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参考:

用語集、基礎知識-日本脂質栄養学会

1日2個以上食べてOK | 個人のお客さま-全農たまご株式会社

タンパク質の摂りすぎは危険!?過剰摂取による影響とは-江崎グリコ株式会社

消化がよい食品・料理は?-東京都病院経営本部

実は生だと吸収率が悪い。血を養い、不眠やめまいによい「卵」のお話-イスクラ産業株式会社

「卵を1日に1個」は健康的? 「卵」を食べると心筋梗塞や脳卒中のリスクが低下するという報告も | ニュース | 保健指導リソースガイド-株式会社 創新社

卵でおいしく健康 | 食育活動-キユーピー

タマゴQ&A-日本卵業協会

食品成分データベース【出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)】-文部科学省(引用)