大根の糖質は少なめ! 糖質制限中でも食べられる野菜

大根の糖質は少なめ! 糖質制限中でも食べられる野菜

みずみずしい食感がおいしく、さまざまな食材と相性抜群な大根。冬大根は柔らかく、夏大根はピリっとした辛さが特徴です。ヘルシーな野菜の代表格として知られていますが、糖質も少ないのでしょうか。もし低カロリーで低糖質とくれば、どんどんダイエットに活用したいですよね。

この記事では大根の糖質とエネルギー量を解説し、どんな栄養素が含まれているか、大根を食べるときの注意点、おすすめレシピを紹介しています。糖質制限中に気兼ねなく食べられる食材を知りたい方は、必見ですよ。  

 

大根の糖質とエネルギー量

大根の糖質とエネルギー量

大根はヘルシーなイメージがありを持つと思いますが、実際はどうなのでしょうか。  

 

大根の糖質量

大根の糖質量(皮なし・生)は、100gあたり2.8gととても少なくなっています。それもそのはず、大根の約90%は水分でできているからです。タンパク質や脂質もほとんど含まれておらず、非常にヘルシーな野菜といえます。

  100gあたり
大根 2.8g
にんじん 6.3g
玉ねぎ 7.0g
キャベツ 3.4g
トマト 3.7g
ピーマン 2.8g

ほかの野菜と比べても、大根の糖質の少なさはトップクラスですね。  

 

大根のエネルギー量

続いて、大根のエネルギー量も確認してみましょう。大根(皮なし・生)は100gあたり15kcalです。ちなみに大根100gというと、中央部分を2cmほど輪切りにしたものをイメージしてください。おでんの大根1個分くらいですね。  

 

大根のGI値

大根のGI値(血糖値の上がりやすさを表す指標)は25です。GI値は55以下だと低GI食品に分類されるので、大根は低GI食品に該当します。

糖質、エネルギー量、GI値すべてが少ないことから、やはり大根はヘルシーでダイエット向きの食べ物といえるでしょうです。  

 

大根の栄養素

大根の栄養素

大根の特筆すべき特徴は、ヘルシーさだけではありません。大根には体にうれしい栄養素が詰まっているので、紹介します。(※ここで紹介するのは根の部分に含まれる栄養素です)  

 

食物繊維

大根には100gあたり、1.3gの食物繊維が含まれています。水溶性食物繊維は0.5g、不溶性食物繊維は0.8gとそれぞれバランスよく含まれているのです。食物繊維は腸内環境を整える作用があるのは広く知られていますが、水溶性と不溶性それぞれがどのような働きをしているかは知らない方もいるでしょう。

水溶性食物繊維は善玉菌のエサになったり、糖の吸収をおだやかにして血糖値の急上昇を防いだりします。不溶性食物繊維は便のかさ増しをしたり、排便量や回数を増やしたりするのが特徴です。

大根はそれぞれの食物繊維がバランスよくとれることから、腸内環境を整えるのに役立つでしょう。  

 

イソチオシアネート

大根を切ったりおろしたりすると、辛みを感じることがありますよね。これは、大根に含まれるイソチオシアネートという成分が原因です。イソチオシアネートは、葉に近い部分よりも根の先端に近い部分に多く含まれます。甘い冬大根よりも、辛みが強い夏大根に多く含まれるのも特徴です。 イソチオシアネートの効果ですが、抗酸化作用や殺菌作用などが期待できます。また、大根の細胞を壊すと発生することから、大根おろしにするのがもっとも効果的です。大根の繊維を断つように切ってもイソチオシアネートは発生します。

ただし、時間がたつと効果は薄れてしまうので、イソチオシアネートの効果を期待するなら、大根をおろしたあとはすぐに食べましょう。  

 

消化酵素

大根にはジアスターゼ(アミラーゼ)とプロテアーゼという消化酵素が含まれています。でんぷんやタンパク質を分解し消化を助けるので、炭水化物、肉、魚などを食べるときに大根を添えるといいでしょう。 ただし、これらの消化酵素は熱に弱いという特徴があります。熱を加えて調理した大根には、消化酵素が残っていません。  

 

大根を食べるときに気を付けるポイント

大根を食べるときに気を付けるポイント

 ここからは、大根をたべるときに気を付けたいポイントを紹介します。  

 

調味料

糖質制限中には、砂糖やみりんなどの甘味料の使用量には気を付ける必要があります。

大根は煮物にすることも多いのですが、砂糖やみりんを使うと糖質量がグッと増えてしまいます。煮物やふろふき大根など、甘みのある料理を食べるときは、小鉢1杯程度にするなど少量にとどめるのがおすすめです。  

 

食べ過ぎ

大根は、煮物にするとあっという間にたくさん食べてしまいます。食べすぎると大根+調味料分の糖質を摂取することに。味のしみた大根はおいしいのですが、食べ過ぎは太る原因になりかねないので注意してくださいね。 たくさん食べたいときは、糖質の少ない調味料や食材をあわせてみましょう。  

 

大根の効果を期待するなら生食がおすすめ

大根のイソチオシアネートや酵素の効果を期待するなら、生食をおすすめします。その理由は、加熱すると酵素やイソチオシアネートの効果がなくなってしまうからです。

大根おろしや大根サラダなど、生でも大根をおいしく食べられる方法はたくさんあるので、お気に入りのレシピを見つけてみてください。  

 

糖質制限中におすすめの大根レシピ4つ

糖質制限中におすすめの大根レシピ4つに気を付けるポイント

糖質制限中でも、大根を気兼ねなくおいしく食べられるレシピを4つ厳選しました。  

大根と鶏肉のコンソメ煮

材料:鶏もも肉、大根、コンソメ、酒、塩、水 鶏肉は一口大にカットします。大根は1.5cmくらいの厚みがあるいちょう切りにしましょう。フライパンに油を少量引き、鶏もも肉を皮目から焼きます。皮目をこんがりと焼いたら、大根を加えて軽く炒めてください。そこに材料にかぶるくらいの水と調味料を入れてフタをし、大根がやわらかくなるまで煮たら完成です。

鶏肉と大根だけで作るシンプルなレシピです。鶏肉の皮目をじっくり焼くことで、スープにうまみが出ます。鶏肉のうまみを吸った大根は絶品ですよ。水の量を増やしてスープ仕立てにするのもおすすめ。

 

大根とトマトのそぼろ煮

材料:ひき肉(牛、豚、鶏なんでもOK)、大根、キャベツ、トマト缶、塩こしょう、醤油 大根は薄いいちょう切りにし、キャベツはざく切りにしておきます。フライパンに油を引き、ひき肉を色が変わるまで炒めてください。そこに大根とキャベツ、トマト缶、調味料を加えて炒め煮にします。野菜がしんなりとすれば完成です。

トマトはうまみが強いので、調味料は塩こしょうと少量の醬油のみでOK。味が足りない場合は塩こしょうで調整してください。野菜がたっぷりとれるので、野菜不足のときにおすすめのレシピです。パスタソースにするのもおいしいですよ。  

 

大根と豚バラのねぎ塩炒め

材料:豚バラ肉スライス、大根、きのこ(好みのものでOK)、白ねぎ、ごま油、鶏がらスープの素、レモン汁、塩こしょう

大根は薄いいちょう切りにし、きのこは石づきを取り、食べやすい大きさに割いて(切って)おきます。白ねぎはみじん切りにし、鶏がらスープとごま油、レモン汁とあわせておきます(ねぎ塩ダレ)。熱したフライパンに豚バラ肉を入れて炒めましょう。色が変わったら大根ときのこを入れて塩こしょうをふり、しんなりするまで炒めてください。お皿に移したら上からねぎ塩ダレをかけたら完成です。

食物繊維がたっぷりとれるレシピです。豚バラ肉を豚トロに変えてもおいしいですよ。  

 

大根サラダ

材料:大根、水菜、塩昆布、かつおぶし、ポン酢

大根は千切りにしておきます。水菜は3cm幅にカットしましょう。ボウルに大根と水菜を入れて、塩昆布とポン酢加えてよく和えます。お皿に移したら上からかつおぶしをトッピングして完成です。

辛みが苦手な人は葉に近い部分を使ってください。オリーブオイルやごま油を加えるのもおすすめです。  

 

大根の糖質は少なめだが調味料には注意

大根の糖質量は100gあたり2.8gと少なめで、野菜の中でも糖質が少ない部類に入ります。GI値は25と低GI食品に分類されることから、糖質制限中でも安心して食べられる野菜です。また、大根には「食物繊維」「イソチオシアネート」「消化酵素」が含まれているので、健康維持にも役立つでしょう。

ただし、大根を調理する際は調味料の種類に気を付けてください。大根自体は低糖質ですが、甘い煮物などにするとあっという間に糖質をとり過ぎてしまう可能性があります。柔らかく調理をすると歯ごたえがないので、つい食べすぎてしまうのも気を付けたいポイント。もし、イソチオシアネートや消化酵素の効果を期待するなら生食がおすすめです。

今回は糖質制限中でも食べられるおすすめ大根レシピも紹介しているたので、ぜひ参考にしてくださいね。  

 

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参考:

食品成分データベース-文部科学省

野菜類/(だいこん類)/だいこん/根/皮なし/生 – 一般成分-無機質-ビタミン類-アミノ酸-脂肪酸-炭水化物-有機酸等-文部科学省

食通信No206 GI食品.xls-コスモス薬局グループ

大根はおろすが正解!?大根おろしの栄養と期待できる効果とは – トクバイニュース

野菜のチカラ 大根|岩下食品株式会社