ダイエットやボディメイクに興味がわくと、気になり出すのがタンパク質。あなたの食生活は、タンパク質を補えていますか?
もし乱れた食生活を送っているのであれば、タンパク質が不足している可能性があります。1日に必要なタンパク質量は、鶏むね肉2枚分以上(50~65g)だからです。もし朝食を食べず、昼食がコンビニ弁当であれば、夕食で鶏むね肉2枚分のタンパク質をとる必要があります。
このような無理のある食生活は長く続けられませんよね。では、どうしたら無理なく、毎日必要なタンパク質をとれるのでしょうか?
この記事では、1日に必要なタンパク質量を解説するとともに、無理なくとるための工夫、1日分の献立例を紹介しています。ぜひ最後まで目を通して、タンパク質を無理なくとる方法を覚えてくださいね。
1日に必要なタンパク質量
1日に必要なタンパク質の量は、成人男性が65g、成人女性は50g以上と定められています。そもそも、なぜタンパク質をとらなくてはならないのでしょうか。
タンパク質はどうして必要?
タンパク質は体をつくる栄養素です。筋肉や内臓はもちろんのこと、皮膚、髪、爪、血液、細胞、ホルモンなど目に見えない部分までタンパク質が使われています。そのため、タンパク質なしでは生きていけないのです。
タンパク質が不足すると起こること
タンパク質が不足すると
・筋肉量が減る
・皮膚や髪のツヤがなくなり乾燥する
・免疫機能が低下する
・集中力が低下する
といった症状が起きやすくなります。筋肉量が減ることで基礎代謝量も減り、余計に太りやすい体になるのです。ダイエット中は、より意識してタンパク質をとりたいですね。
また、皮膚や髪といった箇所の不調はすぐにあらわれます。皮膚や髪は、生命を維持するうえで重要視されないためです。タンパク質が不足すると、筋肉や内臓などへの供給を優先するため、皮膚や髪は後回しになります。
タンパク質不足は免疫機能の低下を招くのも怖いところ。免疫細胞もタンパク質から作られているため、タンパク質が不足すると免疫機能が低下し、体調不良におちいりやすくなるのです。
さらに、タンパク質と集中力は関連していないように見えますが、実は密接に関連しています。集中力は、脳内でつくられる神経伝達物質によって保たれます。しかし、タンパク質が不足すると神経伝達物質の働きが鈍くなり、ボーっとすることが増えるのです。
意識しないとタンパク質が不足気味に
忙しいと、つい簡単な食事ですませていませんか? コンビニで買えるおにぎりやサンドイッチ、お弁当、カップ麵など手軽に食べられるものはたくさんあります。しかし、これらの食事は炭水化物や脂質がメインです。タンパク質はあまり含まれていません。
また、3食のうち1食でも欠食すると、さらにタンパク質が不足しがちです。たとえば、朝食を抜いたとします。昼食は忙しいからサッと食べられるラーメンとおにぎりにした場合、夕食で1日分のタンパク質を補わなくてはなりません。
物理的に不可能ではありませんが、夜遅く食べると胃腸に負担をかけ、胃もたれの原因にもなります。
1日分のタンパク質をとるには
ここでは、1日分のタンパク質をとるためのポイントや、タンパク質を多く含む食品について説明します。
バランスのとれた食事を心がける
3食のうちどこか1食でも欠食すると、栄養バランスが偏りがちです。忙しくても、きちんと3食きちんととるようにしましょう。どのような食事をとればいいかについては、のちほど紹介します。
タンパク質を多く含む食品
タンパク質を多く含む食品は
・肉
・魚介類
・卵
・大豆製品
・乳製品
などがあります。
肉の中でも脂質が少ないもも肉やむね肉は、タンパク質が豊富です。魚介類はマグロやカツオ、サケなどがタンパク質を豊富に含みます。卵は生食もできるので、手軽にタンパク質を補給したいときにうってつけの食品です。
大豆製品は、植物性タンパク質の中でトップクラスのタンパク質含有量を誇ります。「畑の肉」といわれているのも納得ですね。乳製品はこれらの食品の中ではタンパク質が少なめですが、カルシウムを一緒に補給できます。
主食にもタンパク質が含まれている
米や麺といった主食にもタンパク質は含まれています。白米は100gあたり2.5g、パスタは100gあたり5.8g、食パンは100gあたり8.9gも含まれているのです。ただし、糖質制限中はこれらの主食をあまり食べられません。そのため、主食からタンパク質を確保するのは難しくなるのです。
難しければタンパク質強化食品を取り入れる
「どうしても忙しくて食事に時間をかけられない」「自炊をするのが難しい」などの理由で、タンパク質を確保できないこともありますよね。そんなときは、タンパク質強化食品を取り入れてみてはいかがでしょうか。
近年の筋トレブームや健康志向の高まりにより、タンパク質を強化した食品が続々と登場しています。プロテインバーやプロテイン入りゼリー(ドリンク)だけでなく、タンパク質を強化したお弁当も販売されています。
ひとつ食べるだけでタンパク質が10g以上とれるものも多く、どうしても必要なタンパク質量が確保できないときは、このような商品を利用するのもおすすめです。
低脂質、高タンパク質な「まーめん」という大豆100%麺も販売されています。自炊ができるときは、このような商品を利用してみてはいかがでしょうか。
たんぱく質を無理なとれる1日の食事例
1日に必要なタンパク質の量は成人男性で65g以上、成人女性は50g以上です。しかし、この数字だけではどの食品をどれくらい食べればいいのか分かりづらいですよね。
ここからは、必要なタンパク質を無理なくとれる食事例を紹介します。(糖質制限中で1食あたり40gの糖質量と仮定します)
ただし、ここでは野菜の摂取量を考慮していないため、適宜野菜を使った料理や汁物をとることも忘れないようにしましょう!
朝食
タンパク質 | 糖質 | |
たまごサンドイッチ | 10.7g | 20.7g |
調整豆乳(200ml) | 7.0g | 4.4g |
合計 | 17.7g | 25.1g |
朝は時間がない方も多いので、コンビニでそろうメニューにしました。たまごサンドイッチと豆乳で主なタンパク質を確保できます。
昼食
タンパク質 | 糖質 | |
ごはん(50g) | 1.3g | 18.4g |
チキンステーキ(小麦粉・醤油)(150g) | 26.4g | 14.4g |
味噌汁(わかめ、豆腐、煮干し・かつお・昆布出汁、みそ) | 4.4g | 5.6g |
合計 | 32.2g | 38.4g |
ごはんはかなり少なめの50gにしました。チキンステーキ150gは外食で出てくる、やや小ぶりな量です。豆腐入りの味噌汁を足すことで、タンパク質を30g以上にしました。
夕食
タンパク質 | 糖質 | |
ごはん(50g) | 1.3g | 18.4g |
サバの塩焼き(片身130g) | 26.8g | 0.4g |
納豆(1パック) | 8.3g | 2.7g |
合計 | 36.3g | 21.4g |
サバの塩焼きは片身にするとボリュームがあるので満足感も高まります。塩焼きなので、余計な糖質が入らないのもポイントです。また、手軽に食べられる納豆をプラスすることで、タンパク質を強化しました。
この食事例では、1日の総タンパク質は86.2g、糖質は84.9gになります。少し多めな例ですが、毎食タンパク質が多い食品を1品選ぶようにすると、簡単に必要なタンパク質が確保できますよ。
1日に必要なタンパク質を無理なくおいしく食べよう
タンパク質は体をつくる大切な栄養素です。1日あたり成人男性は65g以上、成人女性は50g以上のタンパク質を目安にしましょう。不足すると筋肉量が低下し、基礎代謝量も減ってしまうので余計に太りやすい体質になってしまいます。さらに肌や髪にトラブルが起こりやすくなる、免疫機能が低下する、集中力が低下するといった症状も起こりかねません。
タンパク質は意識をしてとらないと、不足する可能性があります。毎食タンパク質を多く含む肉や魚などを取り入れてみましょう。難しい場合は、タンパク質強化食品を取り入れるのもいいですね。毎日無理なくタンパク質を摂取して、健康的な生活を送りましょう。
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参考: