和風からクリーム系まで、さまざまな種類が楽しめるパスタ。炭水化物の一種ということもあり、ダイエット中には控えるべきだと思っていませんか? 実は、見方によってはパスタは糖質が多くても太りにくい食べ物なのです。一見矛盾していますが、他の麺に対してなぜ太りにくいのでしょうか。
この記事ではパスタが太りにくい食べ物である理由と、より太りにくくする食べ方、おすすめレシピを紹介します。ダイエット中でもパスタを諦めたくない方は、ぜひ最後までチェックしてダイエットに役立ててくださいね。
パスタの糖質とGI値
パスタの原材料は小麦粉なので、炭水化物に分類されます。炭水化物ということは、もちろん糖質は多め。パスタ(ゆで)の糖質量は100gあたり30.5gです。ただし、食物繊維が多めに含まれており、水溶性食物繊維は0.5g、不溶性食物繊維は1.2gとなっています。
パスタの糖質量をほかの炭水化物と比較
パスタの糖質量と、ほかの炭水化物を比べてみました。
100gあたりの糖質量 |
|
パスタ(ゆで) |
30.5g |
白米 |
36.8g |
玄米 |
34.2g |
食パン |
44.1g |
うどん(ゆで) |
20.3g |
中華麺(ゆで) |
26.4g |
そば(ゆで) |
24.0g |
パスタは、白米や玄米よりも糖質量は少ないのがわかりいます。ただ、麵類の中では糖質がやや多めで、糖質が低いメニューとはいいづらいですよね。
では、同じ食品で食物繊維も比べてみました。
100gあたりの食物繊維(水溶性+不溶性) |
|
パスタ(ゆで) |
1.7g |
白米 |
0.3g |
玄米 |
1.4g |
食パン |
2.3g |
うどん(ゆで) |
0g |
中華麺(ゆで) |
0g |
そば(ゆで) |
2.0g |
パスタの食物繊維は、麺類の中でトップクラスでした。玄米よりも多く食物繊維が含まれているのもポイントです。
一見、うどんや中華麵は糖質が少なく見えるので、糖質制限中はそちらを選んだほうがいいように思うかもしれません。しかし、食物繊維が含まれているパスタのほうが、血糖値を上げにくく糖質制限中に適した食品といえるのです。
食物繊維の働きとは?
ここで、食物繊維の働きについて簡単に紹介しましょう。食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。
水溶性食物繊維は水に溶けやすく、ドロドロとした液体に変わります。糖の吸収を穏やかにするので、血糖値が上がりにくくなるのが特徴です。一方、不溶性食物繊維は水に溶けにくく、便のかさ増しをする効果があります。排便量や回数を増やして、腸内をキレイに掃除するのが特徴です。
どちらも腸内環境を整えるのに役立ち、健康的な生活を送るために欠かせない成分といえます。
パスタのGI値
パスタは糖質がやや多めでしたが、GI値はどうでしょうか。GI値とは「グリセミック・インデックス」の略で、食品がどれだけ血糖値を上げやすいか指標化したものです。GI値は70以上で高GI食品、69~56が中GI食品、55以下は低GI食品と分類されます。
パスタのGI値は、41なので低GI食品です。食物繊維を多く含むことから、血糖値が上がりにくくなっています。パスタよりも糖質が少なかったうどんのGI値は62なので、中GI食品です。糖質が少なくてもGI値が高い(血糖値が上がりやすい)と、糖が脂肪に変換されやすくなります。
つまり、パスタは糖質が多めでも血糖値が上がりにくいことから、太りにくい食べ物といえるでしょう。
パスタの太りにくい食べ方
パスタは太りにくい食べ物といえますが、食べ方によっては太る原因となってしまいます。では、どのような点に気を付ければダイエット中でも気兼ねなく食べられるのでしょうか。
ソースの種類に気を付ける
パスタはソースありきの食べ物です。いくらパスタは太りにくい食べ物だといっても、ソースの種類によっては、太りやすくなってしまいます。
避けたいソースの例:ペペロンチーノ、たらこ、カルボナーラ(クリーム系ソース)など
おすすめしたいソースの例:トマトソース、ミートソース、和風きのこ、ボンゴレビアンコなど
避けたいソースは、ペペロンチーノやたらこ。シンプルな材料で一見ヘルシーですが、具は少なく満足感が得られにくいのがデメリットです。もしこれらのパスタを食べたいなら、具を足すといいでしょう。カルボナーラなどのクリーム系ソースは、GI値的には問題ありませんが、脂質が多くなりがちに。ダイエット中はなるべく避けたいソースです。もし食べるときは、前後の食事で調整をしてください。
おすすめしたいのは、トマトソースです。トマトに含まれるリコピンには脂肪燃焼効果が期待できます。ミートソースは肉がたっぷり含まれているので、消化吸収が遅くなり満足感が長続きするのです。和風きのこソースは、低カロリーかつ食物繊維がたっぷり含まれている点がおすすめの理由。ボンゴレビアンコは、アサリや唐辛子が含まれています。タンパク質や鉄分、カプサイシンなどダイエットにうれしい栄養素や成分がとれます。
食物繊維を多く含む具または料理と一緒に食べる
具が少ないパスタは満足感が得られにくいだけでなく、消化吸収が早くなるので血糖値が上がりやすくなります。
できれば、食物繊維を多く含む具(きのこ、ごぼうなど)が入ったパスタを選ぶか、食物繊維を含む料理を一緒にとりましょう。外食の場合はサラダやスープを付けるといいですね。
1食あたりの適量を守る
いくらパスタのソースの種類に気を付けていても、パスタをたくさん食べてしまうと太る原因になってしまいます。1食あたりの適量は、乾麺で80~100gです。
低糖質・糖質オフパスタに置き換える
パスタは糖質が上がりにくくても、糖質制限ダイエットをしている場合は食べるのに抵抗があるかもしれませんね。また、先ほど紹介した避けたいソースを食べたくなるときもあるでしょう。
そんなときは、低糖質パスタまたは糖質オフパスタに置き換えるのがおすすめです。スーパーや通販サイトで気軽に手に入れられます。味も通常のパスタと変わらないものが多く、抵抗感なく取り入れられるでしょう。
糖質オフパスタの中でもおすすめなのが、大豆粉で作られた「九州まーめん」です。
まーめんとは、九州産大豆100%で作られた新感覚の糖質オフ麺。糖質が少ないだけでなく、タンパク質がたっぷりとれることから、ダイエット中にもおすすめできます。パスタ以外にも、中華麺やうどんなどさまざまな麺料理にアレンジ可能です。
糖質オフパスタを使った絶品レシピ4選
ここからは、まーめんを使った絶品レシピを紹介します。本来なら避けたいソースでも、糖質カット※のまーめんなら気兼ねなく食べられますよ。
※パスタに比べて
カルボナーラ
通常のパスタを使ったカルボナーラは、糖質や脂質が多めです。大豆粉100%で作られたまーめんなら、市販のカルボナーラソースも利用できます。
詳しいレシピはこちらをチェック
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かぼちゃのクリームソース
甘いかぼちゃは糖質が多めですが、GI値やGL値(1食分を食べたときの血糖値の上り方)は低く、糖質制限中でも食べられます。そんなかぼちゃを使った、まろやかなクリームソースはいかがですか?
糖質オフなレシピで作るかぼちゃのクリームパスタは、ほっこりとした味わいで寒い季節にピッタリですよ。
詳しいレシピはこちらをチェック
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きのこのバター醤油
食物繊維が多く、ヘルシーなきのこを使ったバター醬油パスタは、イチオシメニューです。バターをプラスすることで風味がアップするだけでなく、消化吸収も遅くなります。
好みのきのこをたっぷり使って作ってみてくださいね。
詳しいレシピはこちらをチェック
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さんまのオイルパスタ
脂がたっぷり乗ったさんまは、パスタとも相性抜群。さんま、にんにく、とうがらし、オイルというシンプルな材料にさんまのワタをきかせた、ちょっぴり大人味のパスタです。
さんまのDHAやEPAといった良質な油脂がとれるのもうれしいですね。
詳しいレシピはこちらをチェック
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パスタは糖質が多めだが血糖値は上がりにくい食べ物
パスタは糖質が多めですが、食物繊維が多いという特徴があります。そのため、GI値も低く血糖値が上がりにくいことから、太りにくい食べ物といえるでしょう。
より太りにくくするには「ソースの種類に気を付ける」「食物繊維を一緒にとる」「適量を守る」「糖質オフパスタにする」といった点を意識してみてくださいね。
まーめんなど、糖質オフのパスタに置き換えれば、いろいろな種類のソースを楽しめます。普通のパスタと遜色がない商品も多いので、ぜひお気に入りを見つけて、おいしく楽しくダイエットを続けてください。
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参考:
『GI Search』–The University of Sydney