【2022/05/18 更新】
ハンバーガーにフライドポテト、パスタ、スイーツ……世の中には「おいしいもの」がいっぱい! そして「美味しいもの」ほど高カロリーで高糖質なものが多いので、欲望のままに食べていたら、あっというまに栄養バランスが崩れて体重増加……なんてことも少なくありません。
とはいえ、全てをガマンするのはツラいし、たまにはご褒美で美味しいものも食べたいですよね? ならば、毎日の食事では太りにくい食品を選びましょう!
そこでポイントとなるのが「GI値」。
食品のセールスコピーで「低GI」などを見聞きしたことはありませんか?
この記事では、GI値がどんなものかを解説するとともに、おすすめの低GI食品も紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
そもそもGI値とは?GI値の高い食べ物は、太りやすい!
GIとは「グリセミック・インデックス」(Glycemic Index)を略した言葉で、あなたが食べた食品が、消化されるときにどれくらい血糖値を上昇させるかを示した『食後血糖値上昇の指標』のことです。ブドウ糖を基準(100)として数値で表します。GI値を見れば、その食品に含まれている糖質の吸収度合いが分かります。
以前の記事でもお伝えしたように、食事をして体内に入った食品は糖に分解され、血中に流れ込みます(血糖値の上昇)。血中の糖分が多くなりすぎると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌されるのですが、それが過剰になると脂肪が蓄積されてしまうのです。
「血糖値が上がりやすいものを食べる→インスリンの過剰分泌→脂肪が蓄積する」
この繰り返しが体重増加の原因なので、健やかな体を保つためには、血糖値を急激に上げないようにする食事の工夫が大切です。
とはいえ、
どの食品が血糖値を上げやすいかどうかを判断するのは簡単ではありませんよね?
そこで誰でも簡単に血糖値の上げやすさを把握できるようにと、提唱されたのが「GI値」という指標です。
一般的に、GI値70以上を高GI食品、56~69が中GI食品、55以下が低GI食品に分類されています。
低GI食品ほど血糖値が上がりにくいため脂肪を溜め込みにくく、反対に高GI食品は血糖値が急激に上がりやすいため脂肪を溜め込みやすい、と言えます。高GIの食品は消化吸収が早く、食べてもすぐにお腹が空きやすいので、ダイエット中の食事には不向きです。
低GI食品を選ぶ際のポイント
厳しい食事制限をすることなくダイエットを成功させたい人にとって、低GIの食品を選ぶことはとても重要です。
しかし、どんなものが低GIの食品なのか、選ぶときはどんな点に注意すればよいかわからないと、選べないですよね。
低GI食品を選ぶときは、次の3つのポイントを意識してみましょう。
でんぷん質が少ないものを選ぶ
低GI食品を選ぶときは、でんぷん質が少ないものを選びましょう。
でんぷん質が多いということは、糖質が多いということです。
野菜なら、でんぷん質の多いじゃがいもや里芋などは控えましょう。
食物繊維が豊富なものを選ぶ
食物繊維が豊富なものを選ぶのも大切なポイントです。
食物繊維には、食後血糖値の上昇をゆるやかにする働きがあります。つまり、食物繊維が豊富な食品は、食後の血糖値が上がりにくい=低GIのものが多いのです。
食物繊維が豊富な食品は、次の記事で詳しく取り上げていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
[irp posts=”2221″ name=”食物繊維が豊富なおすすめ食材を紹介!”]
精白されていない穀物を選ぶ
主食を選ぶときは、精製されていない穀物を使った食品を選びましょう。
精白された穀物(小麦や白米など)は、精白されることでぬかや胚芽などが取り除かれて、食物繊維が減ってしまいます。
全粒粉を使ったパンやめん、オートミール(燕麦)、雑穀、麦などは、胚芽やぬか、胚乳などに食物繊維が豊富に残っています。そのため、精白された穀物よりも血糖値が上がりにくい=低GIなのです。
加えて、ビタミン・ミネラルを豊富に含む部分が残っているため、ダイエット中に不足しがちな栄養素も補えます。
おすすめの低GI食品一覧
ここからはおすすめの低GI食品をご紹介しましょう。
低GI食品には、次のようなものがあります。
・玄米 ・そば ・寒天 ・春雨 ・スパゲッティ ・こんにゃく ・さつまいも ・きのこ類 ・海藻類 ・葉物野菜 ・乳製品 ・大豆製品 ・ハイカカオチョコレート ・ライ麦パン |
低GI食品のなかに「さつまいも」や「チョコレート」が入っていて、意外に思った人も多いのではないでしょうか?
「甘くない食品は、低GI食品」というのは大きな誤解です。
さつまいもやハイカカオチョコレートのように、ほどよい甘さがありながら低GIの食品もたくさんあります。
果物ではいちごやリンゴ、メロン、みかん、バナナなどが低GIです。
「ダイエット中は甘いもの厳禁!」と我慢してストレスを溜めてしまう人は決して少なくありません。ダイエット中であってもGI値に気をつければ甘いものを食べてもよいので、低GI食品を上手に活用してストレスフリーなダイエットを実践してみましょう。
スーパーで買える低GI食品
スーパーで買える低GI食品には、次のようなものがあります。
・玄米 ・そば ・こんにゃく ・寒天 ・さつまいも ・きのこ類 ・ヨーグルト ・チーズ ・バナナ ・リンゴ ・葉物野菜 ・海藻類 |
なかでも毎日の食事に活用したいのが、保存のきく寒天や海藻類です。
まとめて買っておけば、水で戻すだけで手軽に低GI食品を食事にプラスできますよ。
コンビニで買える低GI食品
普段利用するコンビニにも様々な低GI食品が売られています。
ダイエット中に利用する際は、次の食品に注目してみてくださいね。
・玄米やもち麦を使ったおにぎり ・そば ・魚の塩焼き ・サラダチキン ・海藻サラダ ・ゆで卵 ・ヨーグルト ・ハイカカオチョコレート ・いもようかん ・プロテインバー ・ミックスナッツ |
最近、コンビニでは「低糖質」や「低GI」を謳った商品がたくさん売られています。
食事に気を遣うのであれば、パッケージの栄養成分表も忘れずにチェックしましょう。
低GI食品を使った糖質ひかえめレシピ3選
続いて、低GI食品を使ったダイエットレシピを3つご紹介しましょう!
きのこのバター醤油まーめん
低GIのきのこ類と、同じく低GIの大豆麺「九州まーめん」を使って作る和風パスタです。低糖質・低カロリーなのに、きのこの旨みとバターの香りで満足感のある味に仕上がります。
乳製品であるバターもまた低GI食品なので、GI値に気を配る人にぴったりのひと品です。
しらたきチャプチェ
GI値24のこんにゃくを使ったチャプチェは、ごはんのおかずにぴったりです。
野菜をたっぷり入れて作ってみましょう。
チャプチェの甘辛い味わいには砂糖などの甘味料が必要不可欠ですが、糖質が少ない甘味料を使うことでGI値を低く保ちながら甘辛い味わいが楽しめますよ。
糖質制限中におすすめの甘味料は、次の記事で詳しく紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。
[irp posts=”2957″ name=”糖質制限中におすすめの甘味料5選|甘味料ごとの特徴も解説”]
オートミールカップケーキ
ダイエット中はケーキを我慢している人におすすめなのが、オートミールを使ったカップケーキです。
食物繊維が豊富に含まれたオートミールは低GIで、健康によいことから注目を集めている食品ですよね。
そんなオートミールを使ったカップケーキはしっとりとした食感で、ダイエット中の「ケーキが食べたい!」という気持ちを満たしてくれるでしょう。
オートミールの栄養などは次の記事でも詳しく紹介しているので、合わせてごらんください。
[irp posts=”1423″ name=”オートミールの糖質はどのくらい? 糖質制限やダイエットに人気の秘密は!?”]
糖質制限ダイエットをする際の注意点
糖質制限ダイエットをする際は、次のことに気をつけましょう。
間違った知識をもとに糖質制限ダイエットをすると、かえって太りやすくなってしまうだけでなく、体を壊してしまう可能性もあります。
食事のバランスに気をつける
糖質は、ごはんやパンなどの主食に多く含まれます。糖質制限ダイエットをする人のなかには、主食を抜いて摂取する糖質量をセーブする人も少なくありません。
しかし、糖質は体にとって必要不可欠なエネルギー源でもあります。
とり過ぎは禁物ですが、不足すると疲れやすくなったり、筋肉量が減って太りやすくなったりするので、適度に摂るようにしましょう。
ダイエット中は、ミネラルやビタミンなどの栄養素も不足しやすくなります。
健康的にダイエットするためにも、糖質を制限するだけでなく、いろいろな食材をバランスよく組み合わせた献立を心がけてくださいね。
適度な運動も取り入れる
食事制限だけでダイエットをしようとすると、まず間違いなく失敗します。目標を達成してすぐに食事を元に戻すことでカロリーオーバーになりやすくなるからです。
ダイエット中は、適度に体を動かしましょう。激しい運動でなくて構いません。散歩をしたり、ひと駅手前で電車を降りて歩くだけでも立派な運動です。
適度に体を動かすことで、消費カロリーがアップするだけでなく、筋肉がついて太りにくく痩せやすい体になりますよ。
中止する勇気を持つ
糖質制限ダイエット中に体調が悪くなったら、無理をせずにダイエットを中止しましょう。体調不良の背後には、大きな不調が隠れているかもしれません。
「特定のものを食べ続ける」あるいは「特定のものを一切食べない」といった極端な食事は健康を損ないます。
体調が優れないときは無理にダイエットを続けようとせず、勇気をもって中止して、医師や管理栄養士などの専門家に相談しましょう。
ゆるい糖質制限で無理なくダイエット!
GI値の意味分かると、早速「血糖値を上げる高GI食品を減らしていこう!」と実践したくなると思いますが、そうして控えるメニューのほとんどは高GIの“炭水化物”を減らしたくなると思います。
血糖値のことを考えれば、やはり炭水化物の摂りすぎは禁物禁です。
しかし、炭水化物(糖質)の摂取を完全にゼロにしてしまうと、栄養バランスが悪くなり、食事への満足感も得にくくなってしまうだけでなく、ダイエットに失敗する原因にもなり得ます。
そこで、おすすめなのが「ゆるゆる糖質制限」です。
糖質をゼロにするのではなく、無理のない範囲で、適度に摂取するように心がけるだけで、無理なく糖質制限を続けられますよ。
いつもどおりのご飯でも、白米を玄米に変えたり、食パンを全粒粉のパンに変えたりするなど、血糖値を上げすぎない「低GI食品」を食生活へ上手に取り入れることが、ダイエット成功への近道です。
低GI食品の中でも大豆製品は特におすすめ!
低GI食品のなかでも、特におすすめなのが大豆製品です。
大豆製品は低GI食品であるだけでなく、大豆に含まれるたんぱく質や食物繊維といった栄養成分が、糖質の吸収を穏やかにする働きをもっていることが分かっています。ミネラル、脂質、ビタミンなどの栄養も豊富で、腹持ちもよいので、ダイエット中にぴったり。。
豆腐のほか蒸し大豆、豆乳、納豆、味噌など、バラエティの豊かさも魅力です。
食事の糖質をゼロにするのではなく、低糖質を心がけることで、ダイエット中でも満足感のある食事がとれますよ。豆腐、蒸し大豆、豆乳、納豆、味噌など、バラエティの豊かさも魅力ですね!
もちろん、大豆100%で作られたまったく新しい麺「九州まーめん」も、低GI食品です。一般的なパスタと比較して、糖質がなんと82%もの糖質をカットされています。
※「日本食品標準成分表(2015)」より スパゲッティ・マカロニ(乾燥)と比較した場合
現在のダイエットは、無理な食事制限を我慢して続けるのではなく、無理なく糖質をコントロールする方法が主流になってきています。
GI値に気を配ることは、ダイエットだけではなく、生活習慣病や糖尿病の予防にもGI値に気を配ることはとても重要です。健康的な毎日のために、ぜひGI値を意識した食事を心がけてくださいね。
次回は、お悩みにアプローチする大豆の食べ合わせについてお話しします。
→大豆ライフのススメ
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九州まーめんのオンラインショップでは大豆100%・グルテンフリーの低糖質料理向け麺を販売しています。「糖質制限中だけれど麺が食べたい!」「高タンパクで低カロリーな料理を食べたい!」と思われている方にピッタリの商品です。独自の技術によって実現した100%大豆由来の低糖質料理向け麺は九州まーめんだけ! ぜひショップページもご覧くださいね。
編集部おすすめ!
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参考:
吉田企世子/松田早苗監修(2018)『からだにおいしい あたらしい栄養学』高橋書店.
池谷敏郎,奥薗壽子(2018)『医者がすすめる”大豆ファースト”』主婦の友生活シリーズ.
永田 孝行(2002)『低インシュリンダイエット 持って歩くGI値』西東社.