糖質制限の効果はいつから感じられる!?効果が表れないときの対処方法を紹介

糖質制限の効果はいつから感じられるのか、気になる方も多いでしょう。大体の目安が分からないと、ダイエットのモチベーションも上がりませんよね。基本的に、糖質制限の効果が実感できるのは、3週間目以降になることが多いようです。では、なぜ3週間以上も必要なのでしょうか。

この記事では、糖質制限の効果が実感できるまで時間が必要な理由や、効果が実感できないときの対処法、効果が薄れてきたときの対処法をご紹介します。これから糖質制限をはじめる方も、効果が実感できなくて困っている方も、ぜひ最後まで目を通してくださいね。

糖質制限の効果が表れるのは3週間以降

糖質制限の効果が表れはじめるのは、3週間目以降となる場合が多いようです。では、なぜ3週間以上も必要なのか、その理由を見ていきましょう。

体のシステムを切り替えるのには時間がかかる

糖質を制限しはじめたからといって、体のシステムは急に切り替わりません。そもそも、体は糖質を優先的に使用するシステムになっています。糖質は脂質やたんぱく質よりもすばやくエネルギーになりやすいからです。

「糖質制限をすれば糖質が不足するから、すぐに体が脂質やたんぱく質を使うよう機能するのでは?」と思うかもしれませんが、それは違います。2~3日糖質が不足したからといって、体にはホメオスタシス(恒常性)という機能が備わっているので、多少のことでは体のシステムは変わりません。

ところが、今まで通りの糖質が確保できない状態が数週間続くと、体も異変を察知します。糖質からのエネルギー確保ができないと判断し、脂質やたんぱく質を利用するよう、システムを切り替えるのです。

このシステムが切り替わるまでの期間は個人差があるものの、一般的に3週間から3ヵ月程度は必要だといわれています。

1週間目は余計な水分が抜けただけ

糖質制限ダイエットを本格的にはじめると、1週間以内に体重がガクッと減る人もいます。しかし、これは体に蓄えられた余計な水分が抜けただけ、という場合が多いのです。そもそも糖質には、水分を蓄える機能があります。これまで余分に糖質を摂っていた場合、同時に水分を体にためこんでいる可能性が高いのです。

特に、むくみやすい方は糖質制限をすると余計な水分が抜けやすくなります。むくみが解消され、同時に体重も減ることから、すぐに糖質制限の効果が表れたと勘違いしやすいのです

急激に効果が表れず徐々にやせていく

糖質制限の効果が実感できるまで、少なくとも3週間はかかるとお伝えしました。また、体のシステムが変わり、やせはじめたとしても一気に5kg以上減るなど、急激な効果は期待できません。毎日少しずつ体重が減っていくイメージなので、急激な効果を期待している場合は「糖質制限をしても全然やせない!」と勘違いすることもあります。

糖質制限の効果が表れないときの対処方法

糖質制限の効果は3週間目以降に表れることが多いのですが、いくら待てども効果が表れない場合もあります。そんなときにチェックしてほしい内容をまとめました。

1.食事内容を見直す

第一に、食事内容を見直しましょう。糖質制限をしていても効果が表れない場合、知らず知らずのうちに糖質を多く摂り過ぎている可能性があります。糖質制限は主食や甘いものを制限すればいいと思っている方も少なくありません。以下のようなものを食べ過ぎていないか、確認してみましょう。

野菜

野菜といっても、糖質が多めのものも少なくありません。
・かぼちゃ
・いも類
・れんこん など
ただし、一切食べないのも体によくないので、一食あたりの適量を守ってくださいね。糖質制限中の野菜の摂り方については、こちらの記事もおすすめです。

糖質制限中のおすすめ低糖質野菜を紹介! 簡単糖質オフレシピも!

炭水化物を多く含む野菜は?上手なとり方も解説

調味料

調味料の中にも糖質を多く含むものがあります。少量を使うのであればさほど問題はありませんが、たっぷり使用すると、知らず知らずのうちに糖質量がオーバーしているかもしれません。
・砂糖
・みりん
・料理酒
・ケチャップ
・お好みソース
・ウスターソース など

砂糖やみりんなどを使って甘みを加えたい場合は、糖質を含まない甘味料を使用するといいでしょう。そのほかの調味料を使うときは、量ったり、糖質オフのものを選んだりしてください。

甘味料について詳しく知りたい方は、こちらの記事も要チェックです。

糖質制限中におすすめの甘味料5選|甘味料ごとの特徴も解説

粉類

見落としがちなのが、粉類です。から揚げの衣に使ったり、料理のつなぎに使ったりと、知らず知らずのうちに口にしています。また、カレーやシチュー、あんなどのとろみづけにも使われることから、よく注意しないと糖質オーバーの原因になりかねません。
・小麦粉
・片栗粉 など

から揚げの衣には、おからパウダーを利用してみましょう。もし片栗粉や小麦粉を使用する場合は、食材の水気を極力切り、粉の量を控えめにするのがおすすめです。とろみづけには、サイリウムやネバネバ食材(おくら、納豆、なめこ、めかぶなど)で代用してみてはいかがでしょうか。

2.脂質の不足を疑う

糖質制限中に、脂質まで制限していませんか?糖質制限中は、脂質が大切なエネルギー源となります。その脂質まで不足すると、筋肉を分解してエネルギーとして利用することに。筋肉量が減ると基礎代謝量も下がるので、やせにくい体になってしまいます。

毎食揚げ物にするなど、極端な脂質の摂取は必要ありませんが、適度に脂質を摂取することは大切です。

エネルギーオーバーを疑う

糖質を制限しても太る場合、単純にエネルギーオーバーしている可能性があります。人によって必要なエネルギー量は変わるので、3ステップでできる計算方法をご紹介しておきますね。

①標準体重を出す
まずは標準体重を計算するところからスタートしましょう。以下の計算式を用います。
身長(m)×身長(m)×22=標準体重

②基礎代謝量を出す
次に、以下の計算式を用いて基礎代謝量を算出します。
標準体重×性・年齢別基礎代謝基準値=基礎代謝量

性・年齢別基礎代謝基準値

年齢(歳) 男性 女性
18~29 24.0 22.1
30~49 22.3 21.7
50~69 21.5 20.7

引用:加齢とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット(厚生労働省)

③適正エネルギー量を出す
最後に、基礎代謝量と身体活動レベルを掛け合わせたら、適正エネルギー量が計算できます。
基礎代謝量×身体活動レベル=適正エネルギー量

身体活動レベル 日常生活の内容
1.50 生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合
1.75 座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、通勤・買い物での歩行、家事、軽いスポーツ、のいずれかを含む場合

 

2.00 移動や立位の多い仕事への従事、あるいは、スポーツ等余暇における活発な運動習慣を持っている場合

引用:日本人の食事摂取基準(2020年版)身体活動レベル別に見た活動内容と活動時間の代表例

上記の手順で、エネルギー量が計算できます。34歳女性/身長160cm/仕事:ドラッグストアレジ担当の場合を例に見ていきましょう。

①1.6(m)×1.6(m)×22=56.32kg(標準体重)
②56.32(kg)×21.7(性・年齢別基礎代謝基準値)=1222.144kcal(基礎代謝量)
③1222.144(基礎代謝量)×1.75(身体活動レベル)=2138.752kcal(適正エネルギー量)

つまり、この女性の適正エネルギー量は約2139kcalとなります。このエネルギー量を大幅に超えるような食事を続けていると、糖質を制限しても太ってしまうのです。

4.運動により筋肉量を増やす

糖質を制限したり、エネルギー量を超えないよう気を付けたりしていてもやせない場合、筋肉量を増やすことも検討しましょう。筋肉が増えると基礎代謝が上がり、やせやすい体になるからです。特に筋肉量が少ない女性や、普段から運動習慣がまったくない方は、トレーニングや軽い運動を取り入れて、筋肉量を増やしましょう。

糖質制限の効果が感じにくくなったときの対処方法

糖質制限をはじめて3週間以上たつと、ある程度の効果が感じられるようになるでしょう。しかし、同じような生活をしていても、体重が一向に減らなくなる期間がやってくるかもしれません。そんなときの対処法を2つご紹介します。

1.停滞期を疑う

糖質制限中に体重が減らなくなったときは、停滞期を疑ってみましょう。停滞期とは、体が飢餓状態になっていると察知し、省エネモードになること。極力体重を減らさないようなモードに切り替わるため、糖質を制限してもやせなくなるのです。

このとき「もっと糖質を減らさないとやせない」と思って、今まで以上に厳しい糖質制限をするのは控えましょう。体が省エネモードに入っている以上、やせにくい状態であることに変わりありません。また、極端な糖質制限をすることで、体調不良になる恐れがあります。

停滞期を抜けるためには、チートデイを設けてみましょう。詳しいチートデイのやり方は、こちらの記事をチェックしてくださいね。

正しいチートデイのやり方を知って糖質制限ダイエットに成功しよう!

2.適度な運動を取り入れる

糖質制限の効果が薄れてきたと思ったときは、適度な運動を取り入れましょう。運動をせず、糖質制限だけでやせるには限界があります。筋肉量を増やして基礎代謝を上げることで、やせやすい体になるでしょう。基礎代謝を上げるには、大きな筋肉を鍛えるのが効果的です。具体的には、太ももの筋肉や背中の筋肉、お尻の筋肉などが該当します。詳しいトレーニングの方法は、こちらの記事を参考にしてください。

糖質制限中こそ筋トレが必要!適度に筋肉をつけてやせスイッチを入れよう

糖質制限の効果は3週間以降に表れる人が多い

糖質制限の効果は個人差があるものの、3週間から3ヵ月程度は必要です。短期間取り組んだからといって、効果は実感できないのだと覚えておきましょう。もし効果が実感できない場合は「糖質の摂りすぎ」「脂質不足」「エネルギーオーバー」「筋肉量を増やす」の4つをチェックしてください。糖質制限を長く続けると、停滞期というやせにくい期間も訪れます。ぜひ糖質制限ダイエットをする際には、今回ご紹介したポイントを押さえて、実践してみてくださいね。

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参照:
加齢とエネルギー代謝 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
日本人の食事摂取基準(2020年版)身体活動レベル別に見た活動内容と活動時間の代表例